総督と呼ばれた男 上 (集英社文庫)
総督と呼ばれた男 上 (集英社文庫) / 感想・レビュー
10$の恋
強烈に『男』を感じる疾風録。世界が動乱へと向かう昭和初期、舞台はシンガポールだ。8才の日本人孤児“辰也”は叔父に引き取られ、ふたり流浪の旅にでる。人種・文化・差別、あらゆる困難の中、やがて人望を得ていく叔父はまさに「男の中の男」。だが、罠に嵌まり辰也の腕の中で息絶える。不条理な世で独りになった辰也の怒り、それが彼の志しを強靭にした。統率者、即ち『総督になってやる』。その後、幾多の苦労と危機を正面から受け止め乗り越え、もはや叔父の「男気」をも凌駕する男に成長していく。求心力抜群の辰也を追いかけて即、下巻へ!
2022/02/21
マムみかん(*感想記入少なめです*)
舞台は『昭南島に蘭ありや』と同じ、戦前戦中のシンガポール。 木戸辰也は、16歳で育ての親の伯父を鉱山の労働争議で殺され、即座に報復! 2年後に矯正院を出所してからは、ギャングスタ街道一直線!! 本人が望んだ人生ではないと思うんだけど、「友達は選べよ」「悪い女に気をつけろ」と言いたい。 これから何が起こって、あの不穏なプロローグに繋がるのか、下巻で確かめたいです☆
2022/07/10
まつうら
何かモデルになる人物がいるのかと思ったが、どうもそうではないらしい。しかし、主人公の木戸辰也は、当時のシンガポールに実在していたかのように描かれている。叔父だという孝作と青年時代を過ごし、生きていくための必要なことはすべて孝作に学んだという辰也。荒っぽいことは何も教わっていないようだが、作中に描かれていない危ないヤマがたくさんあったのだろうか? 18歳でギャングになってきたころはもうすでに肝が据わっていて、若いながらもシンガポールの手荒な連中からは一目置かれる存在でカッコいい。(下巻に続く)
2021/11/10
micky
久しぶりの同氏小説、確か同氏の小説はシンガポールを舞台にしたものがいくつかある。 戦前~戦後のシンガポールに詳しい・・
2022/10/06
またおやぢ
その男ピカレスク…ただ若すぎるやろ!
2014/09/09
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