東京シック・ブルース (集英社文庫)
東京シック・ブルース (集英社文庫) / 感想・レビュー
たか
『青春デンデケデケデケ』で有名な芦原すなおの作品。時代は1970年、四国から東京の大学へ進学した容一を待っていたのは、刺激的で魅力的な都会の魅力、男と女との出会い、そして学生運動だった。 地元では決して出会えなかった様々な考え方の人達と出会い、成長していく。 自分よりも一昔前の青春物語だが、何故か郷愁とともに、感情移入しているのに気付く。D評価
2020/01/03
スエ
再読。青春小説の金字塔と個人的に思っている。現代の「三四郎」といっても過言ではあるまい。ひたすらロックに一直線だったデンデケデケデケのちっくんとは実に対照的で、こちらのヨーチンは受動的で惑わされてばかりで、自然に身を任せるはずが不自然の谷をさまよっている。そんな彼のまわりで色んな人々が悩み傷つき、社会へと踏み出していく。のんびりとゆるやかで、けれど時折とてつもなく哲学的でハッとさせられる。読み返すたびに折り目が増えていく、そんな一冊です。
2015/01/04
スエ
学生運動で荒れる大学を舞台にした成長譚。舞台設定とセンチメンタルな雰囲気、流される主人公っていうのは三田誠広の「僕って何」に近いけど、芦原作品の場合、そこに独自のユーモアがみなぎっていて、読んでて小気味良い。文章の質が、主人公の成長に合わせて変化していくのも面白い。大学入学当初はのんびり純朴ユーモラスなのが、だんだん感傷的・思索的になっていく。ドイツ文学や哲学、クラシックの要素もふんだんに盛り込まれていて、当時の青年特有の気質というか空気感が伝わってくる。
2011/05/04
inahiro020
こないに女性にもてる大学生活を送れるなら楽しいやろね。隣の足立君が気の毒でなりませんでした。惑わされずに大蔵省に入った。エライ!
2016/08/28
浩平
大好き
2011/01/06
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