飛龍伝 神林美智子の生涯 (集英社文庫)
飛龍伝 神林美智子の生涯 (集英社文庫) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
タイトルからは、東大全共闘副委員長であった樺美智子伝かと思わせる。もちろん、彼女の存在が着想の元になったことは明らかであるが、当初想像していたよりもはるかにパロディ化されている。機動隊員への向き合い方も、基本的には樺美智子を踏襲するが、これまた極端なまでにデフォルメされている。つかこうへい一流の諧謔精神の発露かと思うが、神林美智子も4機隊長の山崎も共に戯画化されすぎている。また、全学連40万というのも誇大なヒロイズム(わざとだろうが)であろうし、展開も劇画的もしくは浪花節的な卑俗さに堕しかねない。
2020/07/09
Kaz
およそ50年前、日本にもこんな時代があったということ。現代に生きる我々は大人しすぎるのかも。
2014/01/16
YASU
安保をめぐる全学連ー全共闘運動は,”委員長や隊長”など個人の力量が局面を決定づけたわけではない.軍事的力が決定力であったわけでもない.党派(セクト)の政治的駆け引きが状況を動かしていた.等の点からいって,この物語はフィクションにすぎない.以上を踏まえたうえで,いっそもっと茶化すなら茶化し切った方が面白く描けたのではなかろうか.
2022/08/11
Nakaki Takao
文庫がなくなりよけいな表紙をつけて値上げ
2016/05/12
あずみ
舞台に向けて。つかさん自身や体験もいろいろ反映されてるんだなぁ。
2013/01/31
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