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ノストラダムスと王妃(上) (集英社文庫)

ノストラダムスと王妃(上) (集英社文庫)

ノストラダムスと王妃(上) (集英社文庫)

作家
藤本ひとみ
出版社
集英社
発売日
2002-02-20
ISBN
9784087474107
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ノストラダムスと王妃(上) (集英社文庫) / 感想・レビュー

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エドワード

今年は2014年。皆さんは15年前の大騒動を覚えているかい?「1999年、7の月 天から恐怖の大王がやって来る」ちびまる子ちゃんを恐怖で震え上がらせた、ノストラダムスの大予言である。果たしてノストラダムスとは何者か?16世紀の南仏の医師、薬剤師、預言者。彼は修行の末、世界はキリスト教の教義にある直線的な歴史ではなく、円環のごとく繰り返す歴史という結論を得て、預言書を上梓する。預言書は暗喩と数字の読み替えに満ちていた。宮廷で孤立していた王妃カトリーヌ・ド・メディシスは、巧みに彼を味方につけ復権をもくろむ。

2014/03/01

viola

今はノストラダムスと言えば変な意味で有名になってしまった人ですが、もともとカトリーヌ・ド・メディシスと同時代を生きた、アンリ二世の死を予言したことで有名な人物。大衆的な歴史小説になっており、大変読みやすいです。登場人物の口を借りての説明描写って下手な場合が多いですが、これはなかなか。この著者の歴史小説は面白そうです。カトリーヌよりの視点から描いているから彼女の切ない気持ちに共感できたりも。

2013/08/25

ごんちゃん

王妃カトリーヌのフランス宮廷における権力闘争。王妃は次期国王の母なのに、子供のない愛人に負けてるのが不思議。大奥だと世継ぎを生んだ時点で、みんながすり寄ってくるのにね。それにしても、愛人!!王様より20歳も年上やで~、王様、10代半ばで猛アタック!!最近どっかで似たような話を聞いたよね。フランス人って・・・。下巻へ続く。

2017/08/06

Kumisuke92

カトリックに改宗したユダヤ人であるノストラダムス。愛してやまない王アンリ二世には20歳も年上の愛人がいる王妃カトリーヌ。欠如感が結びつけた彼ら二人の心の交流が丹念に描かれる。時はユグノー戦争の時代。しかし、権謀術数渦巻くフランス宮廷のドロドロした雰囲気は、ロワールの城の美しい風景描写や、その時代をたくましく生きようとする二人の姿の背景にすぎない。正直今まで少女マンガ的な小説が多いと誤解していた藤本ひとみだが、これは優れた歴史小説だと感じた。

2015/12/16

うたまる

「私は、幸福などというものを、自分のものとして考えたことは一度もない。さぁ、ノストラダムス、私の星を見せておくれ」……夫王アンリ二世との政略結婚で愛を得られず不遇をかこつカトリーヌ・ドゥ・メディシスと、名声という野心のために後半生を生きるミシェル・ドゥ・ノストラダムスの物語。歴史上謎の多いこの二人が、どのように出会い、共鳴し合ったのか。前景となる二人の主人公の内面は叙情的に、背景となる殺伐とした宗教対立は叙事的に描き、リアリズムの中にうまくエンタメ性を構築させている。凄い面白い。急ぎ下巻へ。

2014/11/22

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