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蘆屋家の崩壊 (集英社文庫)

蘆屋家の崩壊 (集英社文庫)

蘆屋家の崩壊 (集英社文庫)

作家
津原泰水
出版社
集英社
発売日
2002-03-20
ISBN
9784087474251
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蘆屋家の崩壊 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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❁かな❁

とっても面白いー‼︎津原泰水さん2作目!幽明志怪シリーズ第一弾。怪異が出てきて怪しく怖いお話でもあるのにフリーターの猿渡と怪奇小説作家の伯爵のコンビが飄々としていて、すごく楽しい♪ホラーっぽくゾクッとするのもあるが『エスカルゴ兄弟』のように食への拘りを感じる*「猫背の女」が特に怖く「埋葬虫」は気持ち悪かったです。「水牛群」が1番じーんときたけど「ケルベロス」や「超鼠記」も切なかった。何と言っても猿渡&伯爵のキャラ関係が良く怪異のお話ベースなのに楽しく読める作品♡懐かしく不思議で哀愁漂う幻想怪奇連作短編集*

2017/10/22

Aster

なるほどこれが幻想文学ね。やるじゃん。めちゃくちゃ面白い。作者の頭の中から溢れ出る幻想が文章越しに伝わってくる。最後は西瓜糖の日々みたいなオチを期待してしまった。ガチの読書家は京極夏彦を想起するらしいけど、普通に自分は読書量が少ないのでコンビの連短編ということで六枚のとんかつしか思い浮かばなかった。津原泰水は他の作品の方が有名なのかな?なんでこれから読んだんだろう。←本の装丁が美しいから。

2020/01/22

みゃ

幻想と現実の間で、奇妙な怖さがじっとり滲む短編集。伯爵という渾名の怪奇小説家と無職の主人公の、無類の豆腐好きコンビが引寄せられる様に怪異に遭遇する話。オチを明確にせず敢えてぼかしているので想像を膨らませて余韻に浸れる仕様。「猫背の女」「埋葬蟲」「ケルベロス」「水牛群」が特に面白かった。落ち着いていて思慮深い伯爵のキャラや美味しそうな食べ物の描写も好き♪よくもまぁこんな奇想天外で気持ち悪く(誉めてます)オチが面白い話を書けるなぁ(^-^;後半になるにつれどんどん中毒性が出てくる。続編にも手を出しそう…★4

2020/05/23

なる

全なパロディであるこのタイトルに騙されてはいけない、猿渡という青年と、伯爵と呼ばれる謎の作家との旅先で起きる怪奇現象を見事に幻想小説へと体現する短編集。導入の『反曲隧道』で幻想世界へのトンネルへ入ると、民族の因習にとらわれる表題作や『ケルベロス』、想像を絶する生き物との邂逅を果たす『カルキノス』『超鼠記』『埋葬虫』、謎の女に追われる恐怖『猫背の女』とバラエティに富んだ物語に鷲掴みにされる。プロット自体が面白い上に有終を飾る『水牛群』はさらに読者を幻惑に渦に巻き込む幻想小説として、特に注目。いずれも名作。

2022/11/15

えっくん

★★★☆☆怪奇小説家の伯爵とフリーターの猿渡のグルメな二人。伯爵の取材旅行に猿渡が同行する先々で遭遇する怪奇な連作短編集。二人のテンポ良い会話も面白いですが、幻想的な恐怖、民族的な悍ましさがジワリと込み上げます。ストーカー女の恐怖を描いた「猫背の女」、虫に寄生された男を描いた「埋葬虫」にはゾっとさせられる内容で特にお気に入りです。埋葬虫に銀座「煉瓦亭」が登場しますが、池波正太郎も愛したというカツレツ、溶き卵をご飯に混ぜて焼き上げるオムライスが美味しかったのを思い出しました。エスカルゴ兄弟もチャレンジします

2017/10/29

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