続 会津士魂 2 幻の共和国 (集英社文庫)
続 会津士魂 2 幻の共和国 (集英社文庫) / 感想・レビュー
東森久利斗
迫力満点、史上初の艦隊による近代戦。稚拙な書生レベル、机上の空論、イデオロギーな理想だけを追い求め、構想、戦略、実現性や実行力に欠ける官僚主義的な発作的闘争の末路。相変わらずのリーダー不在。死に場所を求め見事に最期を飾った戦士。士道の終焉。敗者の生きざまを近代日本が如何なる犠牲のうえに成立し、負債として現代に受け継がれているか。膨大な文献、史書、遺談を通してその実相に迫る。
2024/01/19
まきまき
会津若松が落城し、戦火は海を越えて蝦夷へ。榎本さんの奇跡的なまでの海運の悪さが憎い……現地の漁師さんやら廻船問屋の水主さんやらに助力を仰ぐような知恵はなかったのかな?甲鉄の奪取や津軽への進撃が実現していれば、本当に歴史は変わっただろうにね。 筆者は土方や中島三之助といった戦死者の士魂を称揚するあまり、榎本や大鳥ら、後に新政府に仕官した者を柔弱な卑劣者扱いし、唾棄すべき保身として筆を極めて罵っているけど、それは言い過ぎだと思う。誰も、いつの時代も、それぞれの立場でそれぞれのベストを尽くしたのだと思いたい。
2018/02/07
半べえ (やればできる子)
★★★
2016/02/06
感想・レビューをもっと見る