ダーク・ムーン 上 (集英社文庫)
ダーク・ムーン 上 (集英社文庫) / 感想・レビュー
W-G
ついに直木賞を受賞したそうで。既読作品の、面白かったものを読み返していこうと思う。まずは、バンクーバーを舞台にしたこちらの超大作。初読の時もかなりのめり込んだが、改めてみると、馳作品の中でも、随一と言っていいほどにエルロイ、特に『ビッグ・ノーウェア』と『LAコンフィデンシャル』の影響が色濃い。ハロルド加藤などは、もろにエド・エクスリーとダニー・アップショーの掛け合わせ。細かい内容はすっかり忘れたが、上巻の時点でなかなかに複雑なプロット。主役三人の交わり方が気になって、このまま一気に下巻へ。
2020/09/03
アマニョッキ
馳星周さん直木賞受賞おめでとうございます! 受賞されると予想して、傑作の呼び声高い「ダークムーン」を読み始めておりました。香港の裏社会を描いたバチバチのノワール。普段こっち系をあまり読まないのですが面白い!全員悪人!この悪人たちがどこへ収斂していくのか、もう目が離せません。引き続き下巻へ。
2020/07/17
keith
バンクーバーを舞台とした悪どい連中による暗黒小説。名前を覚えるのに四苦八苦しました。
2015/11/15
Tetchy
本書の特徴と云えばこのハロルド加藤の存在だろうか。今までの馳作品は道を外れた者が現状に不満を持ち、いつか大金を手にして「ここではないどこか」へ逃げようと考えていたり、もしくは底辺で蠢くチンピラがのし上がろうとする登場人物ばかりだったが、ハロルド加藤は一代で財を成した貿易会社社長の息子で成績優秀な捜査官。しかも婚約者は次期下院議員候補の娘と、今後の将来も約束されたような男だ。そんな男が自身の心の闇に抗えず、堕ちていくところが今までの作品にはない設定だ。誰も清廉潔白ではない、皆がタブーを犯している。
2012/09/29
りちゃ
舞台はバンクーバー。登場する人種は様々。序盤はイングリッシュネームに慣れず、ちょっと混乱。皆が徐々に追い込まれてくる…何かが壊れていく。何で余計なことに手を出すんだと、もどかしくなってくる。果たして、誰が生き延びるのか、それとも…。下巻へ。
2017/11/15
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