怪しいシンドバッド (集英社文庫)
怪しいシンドバッド (集英社文庫) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
高野秀行氏の20代の若き日の旅を描いたもの。後から思えば、若気の至りとしか言えないものも。その極めつけは、幻の幻覚剤ヤヘイを求めて、コロンビアのジャングルの奥深くに分け入るという冒険行。命を落としていても不思議ではなかったし、また麻薬所持で検挙され、異国の監獄で数十年を過ごすハメになった可能性もあったのだから。一方で感心するのは彼の外国語習得能力だ。中国語にスペイン語、リンガラ語(コンゴの共通語)、果てはコンゴ奥地のボミタバ語まで。すさまじいまでのコミュニケーション力だ。まさに2人といない実力派なのだ。
2015/04/15
ごへいもち
相変わらずの(というかこちらの本は結構古い話だけど)元気を貰えるハチャメチャ探訪記。大槻解説も楽しい。最近の文庫本って以前に比べてあとがきや解説が充実してきた気がする。
2015/07/11
saga
10年間の冒険を集積した1冊。既に一冊の冒険譚になった章もあったが、脇の話として楽しめた。第六章客家の土楼や第七章の野人は読み応えがあった。カバーデザインがあまりに漫画チックなので、最初は買おうかどうか迷ったが、読後感に影響はなかった。大槻ケンヂ氏の解説も好ましい。同じ1966年生まれだが、大槻氏は早生まれ。著者は私の同級であった。
2015/11/27
Kazuko Ohta
『ワセダ三畳青春記』があまりに気に入って、高野秀行の文庫化されている著作すべてを大人買い。『ワセダ』を超えるものにはめぐりあえそうにないけれど、どれもそこそこ面白く、ときにしんみりさせてくれます。「世の中で真に重要な情報とは二種類しかない。一つは自分の身を守るための情報、もう一つは人を元気にさせる情報」、高野氏が先輩から言われた言葉だそうです。大槻ケンヂの解説も○。
2017/05/14
こみっくま🍏OTONA JAM’S
高野さんの10代後半~20代後半までのエピソードを寄せ集めたものらしい。シリアスな本が続いたから高野さんの本を読んで気分転換をと思ったけど今回は「うーん」な部分が多かったかな^^;それでもハチャメチャな冒険譚は相変わらずで中国で人の胎盤食べたり、インドで貴重品を持ってかれて一文無しになったり・・・で数々のお笑いポイントは押さえてくれてる。大槻ケンヂさんの解説も面白かった~。やっぱり高野さんのキャラクターに惚れる男子は多いんだなあ。
2015/03/14
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