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孔雀狂想曲 (集英社文庫)

孔雀狂想曲 (集英社文庫)

孔雀狂想曲 (集英社文庫)

作家
北森鴻
出版社
集英社
発売日
2005-01-20
ISBN
9784087477801
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孔雀狂想曲 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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KAZOO

下北沢の住宅街にある雅蘭堂という趣味骨董屋を経営する越名集治という主人公と、そこでアルバイトする女子高校生が若干色を添えてくる連作短編集(8作)です。この主人公は北森さんのほかのシリーズ(冬狐堂、蓮杖那智)にも少し顔を出します。扱うものはそんなに高いものではなく古民具などが多いのですが、様々な仕掛けで楽しませてくれます。「根付け供養」はとくに楽しめました。江戸時代の根付けにならい偽物をつくる話ですがそれを見破るところがなんともいえません。

2023/07/30

セウテス

冬弧堂や蓮丈那智シリーズに、ゲスト出演してきた下北沢の雅蘭堂の物語。主人は越名集治で、骨董屋となってはいるが古道具屋といった方がよい店構えだ。8作品の短編集であり、「ベトナム・ジッポー」で登場しアルバイトとして居座ってしまう、女子高生の安積との掛け合いは中々ナイスです。陶子の物語と違い、ほんわかしており気軽に読める。この中途半端な主人公が、精一杯の骨董世界の知識を駆使し、すっきりと問題を解決するのは実に気持ちいい。この先続編が読めない事が、残念で仕方ない。本当に魅力的な人物を描いた北森鴻氏に、感謝します。

2019/07/19

財布にジャック

大好きな冬狐堂シリーズでも脇役で登場していた骨董屋・雅蘭堂を舞台にした短編集をやっと読みました。骨董品には人々の想いがこもっていて、その一つ一つのお話が素敵だと思いました。殺人事件などの重い話もありましたが、読後感は決して悪くないです。それもきっと登場人物のキャラクターの設定が良いせいだと思います。店主の目利きの越智やアルバイトの女子高生の安積のやりとりにホッとさせられました。

2010/11/15

佐島楓

骨董品を巡るミステリ。店主で主人公の越名の推理が冴えており小気味よい。ほとんどの人物が胡散臭いのだが、なぜか憎めない。連作短編のスタイルで、視点を変えることで越名の推理能力の高さを浮き彫りにしていくところが面白かった。

2018/03/12

五右衛門

読了。北森作品シリーズ。準レギュラー出演の越名さん登場でした。どこかのほほんとした雰囲気のなかそれでいて情報収集能力の高さ。他作品でも感じていましたが強かな細目の実力者です。片ひじ張らずに気軽に読めました。色んな登場人物を描けてシリーズ化。もっともっと拡げて欲しかったです。ではその中でも飛びっきりの蓮杖シリーズ最終巻へ行きます。期待しかない。

2022/01/19

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