異国トーキョー漂流記 (集英社文庫)
異国トーキョー漂流記 (集英社文庫) / 感想・レビュー
ミカママ
一気読み❗️外国語の習得方法がすごいですね、この作家さん。こうやってマイナーな外国語を次々とマスターしてしまわれたとか。こういう生き方、かなりうらやましい。まねはできないけど。
2012/04/11
ヴェネツィア
当初の着想では、外国人の目から見れば東京はトーキョーとして、新しい相貌を見せるのではないかという狙いだったようだ。残念ながら、その目論見は実を結んだとは言い難いが、その代わりにトーキョーを舞台にした、実にユニークな交友録が生まれた。全編、電車の中などでは読めないくらいに抱腹絶倒の連続だ。しかし、それだけではない。その裏側には著者の実に暖かい「愛」と読んでもいいような「情」が垣間見えるのだ。そして、そのことが本書を単に面白いだけのものに留まらせてはいない。行間からは時として哀愁とペーソスさえ漂うのだ。
2013/04/26
やせあずき
冒険に人生を捧げておられる高野さんの本を読むと、あまりの破天荒ぶりに、自分の人生経験の乏しさと視野の狭さと人生の道のりの平坦さを思い知らされます。出てくる外国人の言動が、理解に苦しむけどとにかく面白くて、その律儀さが愛おしくなります。そして、「外国人と一緒にいると、目に映る風景も外国人のものになる。東京がトーキョーになる。」と、著者が書いておられるとおり、外国人との関わりがすごく新鮮で楽しいものに感じられます。高野さんのノンフィクション、やはり秀逸ですね。もっと追いかけたいです。
2016/05/07
ホッケうるふ
著者の顔写真を初めて見ながら読めたのがよかった。この人のコトバや思考はここから発せられるのか。そう思わせるというか、そこまで知りたくなるほどの独特なフィルターで見せてくれるのがこの人の世界。さながら東京外国人見本市のような様相で各国人との交流が語られるが彼のフィルターなしでは全く違ったものに見えるだろう。というか全く見えてこないだろう。ほかの作家の取材なら外国人の発した言葉とその瞬間のみが唐突に語られるだけだろうが彼はその会話の狭間にある相手の心情や置かれた状況を常に斟酌している。だから流れが途切れない。
2014/05/03
nico🐬波待ち中
東京で出逢った様々な国の外国人達を通して高野さんが異国の「トーキョー」を体感する!相手との考え方や風習の違いなんて何のその!違う方が面白い、と相手の懐にスルリと入って行く。ただ受け入れるだけでなく、相手や相手の国の情勢等を冷静に見る目も持っている所もさすがだ。世界には文字を持たない言語が無数にあること、外国人も実は外国語が苦手なこと、そしてマクドナルドの重要さに驚いた。思わず大笑いしたりしんみりしたり…とこの一冊で私も色々な「トーキョー」を体験できた。高野さんのイコクとの出逢いの物語をもっと読みたい!
2017/04/18
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