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夜の寝覚め (集英社文庫)

夜の寝覚め (集英社文庫)

夜の寝覚め (集英社文庫)

作家
小池真理子
出版社
集英社
発売日
2005-10-20
ISBN
9784087478693
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夜の寝覚め (集英社文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

表題作を含めて6つの短篇を収録。そのいずれもが、40代後半の女性たちの恋を描いたもの。若い人たちには想像しにくいかも知れないが、48歳の女性だって恋をする。あるいは70歳であっても。そうした恋は20代のそれとは随分と違ってはいる。むしろ、こちらの方がほんとうの恋であるのかも知れない。40代の女性たちには、それぞれの来歴があって今がある。20代での恋は、取り換えがきくかも知れないが、40代のそれは一層に一途である。また、それは往々にして自由ではない。それゆえに、恋が恋として純化されるともいえる。

2019/12/08

じいじ

6短篇どれもよかった。さすが小池さん、味付けも文体も違えてあるので飽きないし、筋立ても巧いと思いました。個性ある6人の中年女性が描かれている。危険な綱渡りの恋に嵌まる女◆性愛だけの恋に溺れる女◆夫に女ができても、別居はするが離婚届にハンコはつかない女…。一言でいえば、不倫の恋なのだが、小池真理子の手にかかると、女の秘めたる胸の内を鋭く突いた、途轍もなく面白い小説になるのがスゴイ。個人的には、一線を越えるのに躊躇うオトナの恋【たんぽぽ】。20代は悪女だった女が、48歳で再婚を決意する【旅の続き】が好きです。

2019/10/31

ミカママ

「永遠に持続する関係などない、愛も情熱も友情も、ついでに言えば浮気心も。変容がそれにとって変わる」同世代の女性たちの恋愛物語なので、とても身につまされた。小池さんの恋愛小説は、女子力アップ(当社比)に大いに貢献してくれます。

2015/02/07

Take@磨穿鉄靴

小池氏の書く文章は本当に綺麗。話の内容的には下手したらただの陳腐な不倫話に終わる所をそうはさせないセンスで安心してページをめくれる。内容はさほど無いけどそもそも中年の男と女にそうそう劇的なドラマなんかない。それで良い。小池氏の本を読んでる時間は幸せ。★★★☆☆

2018/02/21

やいっち

小池作品は初めてか。本書は短編集。表題の「夜の寝覚め」は、夜(中)に眠りから目がさめること。目覚めじゃない。主人公らはいずれも四十代かあるいはそれ以上。女としての最後の時期を嫌でも自覚せざるを得ないのか。若いころの奔放さは望むべくもないが、女をすっかり忘れさるなどできない。出会いを求め、あるいは遠い過去の男の影を追うか。

2019/07/31

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