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だれかのことを強く思ってみたかった 集英社文庫

だれかのことを強く思ってみたかった 集英社文庫

だれかのことを強く思ってみたかった 集英社文庫

作家
角田光代
佐内正史
出版社
集英社
発売日
2005-11-18
ISBN
9784087478815
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だれかのことを強く思ってみたかった 集英社文庫 / 感想・レビュー

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ひろちゃん

写真家と角田光代さんのコラボ。東京の風景と東京の片隅にある物語。2ページとか短く終わる物語ばかりだけど私の中に入るものばかりだった。

2015/11/25

masa

名場面とは少し違う、他愛ないけれど印象的なシーンばかりを連続で編集した映画を観るような読書体験。溜息。憂鬱や呆れだけではなく、圧倒されたときにも出るんだなと知る。こんなのも描いてたのか。ずるい。町の写真を飾る、とても短い文章の切れ端。僅か三ページ。徹底的に無駄を排除した絵画的な文章は、むしろ行間までなまなましく饒舌で叙情的だ。短いので何度でも読める。『見なかった記憶』がとてもいい。手に入れられなかったものによって創り上げられる記憶。経験しなかったことによって形成される存在。僕らにとって、今は、今しかない。

2018/12/06

ピロ麻呂

みんなそれぞれの人生の道があり、それぞれの主人公なんだな~ 角田光代さんの詩的なショートショートと佐内正史さんの日常的な街の風景写真がミックスされててストーリーを読むというより、人生の1コマを想像するような作品。やっぱりいいなぁ~角田光代さん♪

2017/10/14

shizuka

線路や電車が写っている東京が一番いい。あと街角の東京も悪くない。人の数だけそれぞれの東京がある。来る者去る者、いい感情、悪い感情すべてを包み込む東京。『ジュテーム』のピエールは「東京は世界でいちばんうつくしい町だ」と言った。拙い日本語で。その通りだよピエール。同じものなんてひとつもない。毎日流れて変化していく、それが東京。そして『押し入れ』のおばあちゃん。東京のかたすみで違う時間軸を生きるおばあちゃん。呆けてしまった老人を「違う時間軸で生きている」と表現した角田さん◎。異次元交流もできる場所、それも東京。

2016/06/30

団塊シニア

写真と文章のコラボが風景描写を一層ひきたて、超短編ながら良質な作品に仕上がってる。何かを見たという記憶より見なかった記憶のほうが色濃く残ってるというフレーズの「見なかった記憶」が印象に残る作品です。

2013/08/17

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