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ねじの回転 上 FEBRUARY MOMENT (集英社文庫)

ねじの回転 上 FEBRUARY MOMENT (集英社文庫)

ねじの回転 上 FEBRUARY MOMENT (集英社文庫)

作家
恩田陸
出版社
集英社
発売日
2005-12-16
ISBN
9784087478891
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ねじの回転 上 FEBRUARY MOMENT (集英社文庫) / 感想・レビュー

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さてさて

二・二六事件、昭和11年2月26日からの四日間、陸軍青年将校が下士官を率いて起こした日本のクーデター未遂事件。この事件をきっかけに軍部が力を得て第二次世界大戦へと繋がっていくとされる歴史の分岐点。この作品ではその史実を取り上げていますが、単純な歴史ものではありません。『キティ、キティ?やだ、どこに行ったのかしら』。真面目な史実を舞台にSFが展開し、そこに恩田さんらしいはちゃめちゃな世界感が乗るこの作品。これぞ恩田ワールド!がそこに展開するこの作品。歴史を作っていくのは好奇心であることを実感した上巻でした。

2022/01/13

パトラッシュ

悲惨な歴史を回避するため過去を修復するタイムトラベルSFは数多いが、介入する事件の参加者には何も知らせず裏で修正作業を進めるタイプの作品が大部分だ。本書のように当事者に事情を説明し協力を求める設定は類例がなく、スレた読者なら226の史実を知る安藤、栗原、石原らが自分の望んだ歴史を実現しようとするのではと勘ぐってしまう。あれほど己の正義を信じて決起した者たちを都合よく利用できると考える方がどうかしていると。突っ込みどころ満載ながら物語の面白さに乗せられて、ただ先へと進むジェットコースターが展開する。(続く)

2021/07/26

nobby

ん!?タイムトラベルと聞いて過去の後悔や瑕疵の解消に向かう顛末を思い浮かべたが、序盤から繰り広げられる史実の再生という意外に戸惑う…聞いたことはあるもののよく知らない二・二六事件を背景とするのが絶妙(笑)必死に2回目の言動を繰り返す面々を牛耳る未来からの怪しき存在…なるほど!歴史をねじ曲げ過ぎた愚行から人類滅亡回避のため再び修復を試みるというSF展開はスゴい!そこにハッカー介入とかトラベラーの思惑乱舞に時間遡行装置の暴走疑いなど、とにかく歴史がぐっちゃぐちゃ…誰が勝者か敗者かあまり深く考えないまま下巻へ♬

2022/02/27

SJW

過去に戻れるタイムマシンにより、悲惨な未来を回避するために国連が、過去を修復してやり直すプロジェクトが進められている。選ばれたのは東京で起きた二・二六事件で、すでに処刑された3名の将校が結果を知りながらも、歴史を再生させられるという微妙な展開。タイムマシンや各種機器の設定に戸惑いながらも読み進めると、将校の思いや軍幹部の狡猾さが理解でき、二・二六事件をもっと知りたいと思う。下巻での展開が気になる。

2021/04/26

dr2006

人類滅亡の危機となる病が流行した未来、その原因となった史実を修正できるとしたらあなたならどうするか?この作品は国連のエージェントたちが時間遡行装置を使い、原因の事象が起きた過去に行き、あるべき姿に修正するという物語(らしい)。二・二六事件は日本が戦争へ傾倒していく歴史的な事象として知られるが、これが未来の危機の原因とされた。多くのミステリーに包まれたこの事件を題材にした作品は他に、宮部さんの「蒲生邸事件」があるが、この作品はよりSF色が強い。徐々に面白くなってきた⤴このまま下巻に進む。

2019/04/17

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