炎流れる彼方 上 (集英社文庫 ふ 7-5)
炎流れる彼方 上 (集英社文庫 ふ 7-5) / 感想・レビュー
2兵
ボクサー物に外れ無し。船戸与一氏の作品の中では、比較的体力を消耗せず、サクサク読み進められる小説であると感じた。主人公ラッキー(運の無い男だから"ラッキー"と呼ばれるという設定が最高)はもちろん、夢見がちだが優れたボクサーであるムーニー、少林寺拳法のセンスを持つ少年ビリー、マセ過ぎな少女テリブル・マギー、家族を纏める大黒柱のダイアン…みんなみんな良い奴ばかりだ。ハードボイルドだが、上巻終盤になると、急にミステリー色が強くなってくるのにちょっと面食らったものの、船戸与一の小説はやっぱり面白い。下巻も楽しみ。
2018/11/21
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