赤いダイヤ 上 (集英社文庫)
赤いダイヤ 上 (集英社文庫) / 感想・レビュー
まつうら
北海道で2年連続の小豆不作となった昭和29年、大陸浪人だった森玄一郎が小豆農家救済に立ち上がり、小豆相場に打って出る。そしてこれを迎えるは、相場の神様と呼ばれた穀物取引所理事長の松崎辰治。この2人の宣戦布告で物語は幕を開ける! 始まるやいなや小豆相場はどんどんヒートアップし、農業団体や穀物問屋といった生産側の関連業者、老舗の羊羹屋や製菓組合などの消費側業者、さらには官僚や政治家、マスコミや大物右翼らを巻き込んで大きく動き出す! そのスピード感はページをめくる手が止まらなくなるほどだ。(下巻に続く)
2022/08/24
Walhalla
「赤い魔物」と言われる小豆相場に魅了された相場師たちのお話です。今から50年以上も前の作品ですが、不思議と、それほど古さも感じませんね。下巻に続きます。
2018/06/28
長老みさわ/dutch
昭和29年。「赤いダイヤ」と呼ばれる小豆の先物取引に群がる金の亡者を描く経済小説。 昭和37年に書かれた小節なので読みにくいのかと思っていたら、無茶苦茶読みやすいし、テンポも良くてぐいぐい読ませる。キャラクターも際立ってるし、今時の小説だと言っても全く通用します。これはすごいぞ。
2010/08/24
きむにー
実に面白い。 数時間前まで自殺を考えていた男が今ややり手のビジネスマンに。 小豆相場や特割をめぐる人間模様が実に興味深く描かれている。即下巻の予約をした。 続きが気になる(*^。^*)
2014/11/24
tenma
1960年代に映像化された同名ドラマの原作。かなり昔「懐かしのドラマ」的な番組で誰かが好きだったドラマとして挙げていた。主演の大辻伺郎(木塚慶太役)の風貌が印象的なのと、野際洋子(井戸美子役)のデビュー作だったらしい。▼清水一行の「大物」を思い出す。あの本も一気読みだったが、この本もそれに近い。▼不思議なのは、主人公格の木塚慶太が赤いダイヤ(小豆)の相場に絡んでこないこと。主人公の視点だけ方向が違うようで、相場の高揚が冷めてしまうようになる。後半はもう少し絡むのだろうか。2014年9月9日現在の10月限月
2014/09/07
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