ハウス (集英社文庫)
ハウス (集英社文庫) / 感想・レビュー
sakadonohito
ホームでもファミリーでもなくハウス。連作短編の様になっていて各話の登場人物の誰かが他の話の主人公になっていたりする。それぞれ居場所、物理的というよりは精神的な居場所を見つけたり再発見したりする。手軽に読めるし内容の重さも丁度良い。
2022/04/23
なつ
一篇の脇役が次の一篇では主人公になるという、短編集のような連作のような物語。苦しくても辛くても、(今は見つからなくても)ちゃんと自分の居場所はどこかに用意されている。押し付けがましくなく、あっさりと読めます。だけど心には、どこか心地いいものが残る。
2014/01/26
チェス
読みやすく。たまにドキッとさせられたり。
2021/05/04
cithara
18年前に書かれた作品だが古さは感じない。『ノックノック』がパソコン通信がまだオタクだけの世界だった当時を思わせただけ。インターネット時代になっても人はどこかで誰かと繋がりたいと思っている事実は変わらない。著者が歌手活動をしていることは知っていた。一度きいてみたいと思うのだが。彼女は外国車に興味を持っているらしい。色々な小説で登場する。その描写は毎回艶やかで、彼女は本当にそれらが好きなんだなと思う。私も共感できたらと思うのだが。『さよならの刻』は何も決定的なことは語っていないのに不安にさせる作品。
2013/05/03
銀
一話目の登場人物が二話目の主人公に、二話目の登場人物が三話目の主人公に…と繋がり最終話の主人公は一話目の主人公とすれ違う連作短編集です。どこにでもいる普通の人の日常を切り取ったようなストーリーで特に大きな出来事は起こりません。私自身も含めてみんなそれぞれの人生の主人公でそれぞれのストーリーを頑張って生きているんだな~と感じました。“年上の女”の中で「人生落ち込んでいい日は‘恋人に逃げられた’‘誰かに命を狙われている’‘誰かが死んだ’の三つくらいのもんよ」とあり、そうかもしれない(笑)と妙に納得しました。
2011/10/30
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