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悪夢氏の事件簿 (集英社文庫)

悪夢氏の事件簿 (集英社文庫)

悪夢氏の事件簿 (集英社文庫)

作家
小林恭二
出版社
集英社
発売日
1997-04-16
ISBN
9784087486070
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悪夢氏の事件簿 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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みなみ

毎日悪夢を見る悪夢氏と、悪夢に人格を支配されたMとの対決をメインとした4つの奇妙な事件簿。最初は生きるか死ぬかのシリアスモードだったのが、読み進めるうちにMの行動が色々抜けておりどこたなくユーモラスな感じ。事件簿の中では、「新・自殺グラブ」での自殺に対する考えが印象的だったのと、M氏と邂逅した際に主人公が恐怖で凍りつく表現が恐ろしかった。登場人物が皆個性的だし、続編もあったらいいのになぁ。

2017/10/06

三柴ゆよし

なぜか高橋葉介の「夢幻紳士」を思い出した。いや、別に似てないんだけど。「悪夢氏」と表裏一体をなす純粋悪の権化「M」、なんにでも自己流の解釈を与えないと気がすまない中国人「陳退屈」、彼の妻で革命によって家族を皆殺しにされた元某国支配階級の娘「アナ」、謎のエジプト人にしてこの世の悪に関するスペシャリスト「アブ・ハッサン」。奇ッ怪な事件の数々もさることながら、登場人物がみんな魅力的で生き生きしている。出来ることなら、いますぐアカギホテルに居を移したい。多分、宿泊料は滞納するが。

2009/08/20

けいちゃっぷ

残念ながら期待はずれだったかな。 眠ると悪夢しか見ない「悪夢氏」、悪を体現している「M」。 1編目を読むと、今後も両者間でスリリングな攻防が繰り広げられるのかと思ったが、後のは別に悪夢氏でなくてもいいような。 リアリティを排した物語で作者は何を書こうとしたのか(伝えようとしたのか)さっぱり分からない。 296ページ

2012/12/17

pen

これは貴重な本だそうです。朽ち果てたアカギホテルの唯一高級な部屋に住み、宿泊客にサロンを提供する不思議な紳士、悪夢氏。眠ると悪夢しか見ないというおぞましい状況であるはずなのに、語る口調はおだやか。持ち込まれる奇奇怪怪な難事件を解決していく過程を興味深く読みました。一読の価値あり。

2010/01/31

九鳥

悪夢に夜を支配された悪夢氏と、悪夢に人格を支配されたMの攻防を中心とした4つの奇妙な事件の話。Mの精神的な攻撃にはまった主人公のモノローグに恐怖し、魅力的な数々のキャラクターの虜になった。もっと続き書いてくれないかしら。

2009/01/25

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