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猛き箱舟 上 (集英社文庫)

猛き箱舟 上 (集英社文庫)

猛き箱舟 上 (集英社文庫)

作家
船戸与一
出版社
集英社
発売日
1997-05-20
ISBN
9784087486360
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猛き箱舟 上 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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ゆいまある

初船戸与一。そして多分最後の船戸与一。大作である。兎に角暑苦しい。20代のチンピラが裏社会の大物に憧れて舎弟になり、西サハラで鱗の利権やら戦争やらに巻き込まれる話(多分)。忠義を尽くすみたいな価値観が性に合わないのと、「!」多様のテンション高過ぎる文体が疲れるので流し読み。酒も煙草もやらないので行間から漂う葉巻と酒の匂いが辛い。殺し合いも読むのが苦痛。クドい。読むの止めたい。狼犬は落ち着きないので盲導犬にはなれないし、ウイスキーで消毒はできません。小型カラシンはエンゼルフィッシュと同じ水槽で飼えません。

2019/07/07

ひよこ

非合法的な活動を専門としながら海外に進出している企業から守護神と呼ばれる隠岐浩蔵に憧れる香坂。隠岐の配下に加わり、日本企業が所有する鉱山を死守するためにモロッコへ赴くが、まさかまさかの窮地に・・・。上巻では戦闘シーンはほとんどないけど、ピリピリとした緊張感がこちらに伝わってくる。なぜ遠く離れたモロッコのことをこんなにかけるのでしょうね?舟戸さんは絶対向こうで一度は戦争に加わってるでしょ(笑)冒頭の隻腕の死霊にような男とどう繋がるのか、早速下巻へGO!

2018/03/04

再び読書

大した目的とは感じられない若者の自己欲望の為に、灰色熊の手下を目指しす主人公の動機にいまいち納得でない感がある。ただし、一旦進みだすと止まらない、グイグイ引きづり込まれていく。マグレブ=北西アフリカ諸国、ポリサリオ解放戦線自体、ぼくの知識外の為、いまいち政治背景が見えなく理解できていない事も多いが、この乾いた感覚や戦場の刺々しさは、どんどん物語に読者を引き摺り込んでいく。

2015/06/11

サンダーバード@永遠の若者協会・怪鳥

読友さんに刺激され実に久し振りの船戸さん。ページを捲る手が止まらないとは正にこのこと。1ページ目を捲った瞬間から冬の南アルプスの緊迫した追走シーン。プロローグから一転して、舞台は灼熱のサハラ砂漠へ。「灰色熊」こと隠岐に率いられた香坂のミッションは、日本企業が持つ砂漠の燐鉱山をゲリラ組織から守ること。守るのは精鋭揃いとはいえ寄せ集め感があり、一癖も二癖もありそうな僅か9名の傭兵のみ。迫りくるゲリラは重火器を揃えた一個中隊250名。うわー、どうなるんだ、これから?気になってしょうがないです。いざ下巻へ!

2014/09/07

きょちょ

出だしから引き込まれる。 この「出だし」はおそらく成長した主人公の最期の姿であろう。 そして話は、主人公が日本の武装集団に取り入れられようとするところに戻る。 まだこの頃の主人公は、チンピラに毛の生えた程度で魅力はない。 むしろ武装集団の親分「灰色熊」や周辺の人物に興味をそそられる。 そして、武装集団が日本企業の依頼を受けて、サハラ砂漠の拠点を守るためにモロッコに行く辺りから俄然面白くなる。 「下巻」は間違いなく主人公の復讐劇だろう。 「下巻」は「砂のクロニクル」を上回りそうな予感。 ★★★★

2017/07/18

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