会津士魂 6 炎の彰義隊 (集英社文庫)
会津士魂 6 炎の彰義隊 (集英社文庫) / 感想・レビュー
うらなり
仙台藩の苦衷。そういえば白虎隊の墓地に仙台の教育者が建てた慰霊碑があって、戊辰戦争で会津に味方できなかったので、毎年修学旅行は生徒を連れて会津に来る旨の碑文があった。
2020/09/19
東森久利斗
窮鼠猫を噛む。散り菊の儚き美しさ、敗残兵、賊軍の悲哀。戦略なし、戦力なし、人材なし、資金なし、ないないづくし、精神論だけの無益な抵抗。レジスタンスなゲリラ的局地戦。タオルを投げたくなる。敗者の生きざま、近代日本が如何なる犠牲のうえに成立し、負債として現代に受け継がれているか。膨大な手記、文献、史書を通してその実相に迫る。
2024/01/14
連雀
上野戦争が彰義隊の敗北で終わり、敗残兵たちの逃亡が描かれる所は読んでいて辛かったです。しかし、今までで一番小説らしく読めた部分でもあります。舞台を会津、そして仙台に移してからは、駆け引き駆け引きでフラストレーションが。特にいよいよ世良修蔵が登場してからは、すっかり会津贔屓になってるこちらとしては実に辛い。
2017/12/29
tenma
副題は無視することに。彰義隊の話は前巻で語られており、この巻では、彰義隊の江戸脱出の話と、仙台、会津、米沢、庄内を中心にした列藩同盟の話がメイン。話そのものも途中から2か月ほど遡っており、時系列が入れ替っている。▼西郷頼母の話がどこかでメインになるのだろうが、さてどう描かれるのか。中野竹子もちょっと話に出てきたが、今後どうなるか。▼1868年4月頃、当時のアメリカ公使が本国に「現在、北方政権のほうが優勢である。」という報告したらしい。どういう状況を指しているのだろう。
2013/09/17
ふとし
いよいよ会津藩は一同帰郷。しかしそれは明るい帰郷とは程遠い、官軍を迎え撃つための決死のもの。江戸では彰義隊が敗れ、奥州の地へ官軍の足音が響き始める。現代の戦争ならば、この時点で戦力を十分に比較し、降参ということが当然とも思われるが、常に切腹を意識した武士の心情というものは現代の我々では推し量ることは難しい。主家あってこその臣。一蓮托生の気概。なにやら芸術めいたものを感じてしまう。いよいよ話は会津戦争へ突入。
2013/01/07
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