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マーシャに (集英社文庫)

マーシャに (集英社文庫)

マーシャに (集英社文庫)

作家
林望
出版社
集英社
発売日
1998-11-20
ISBN
9784087488807
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マーシャに (集英社文庫) / 感想・レビュー

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しいたけ

「勝手に恋愛小説まつり」としつこく宣言していたのは去年のこと。終息宣言もしていないし私的にはまだ続いているつもり。だけどこの一年半の私の変化は何だろう。キュンキュン&ドキドキメーターの急降下ぶりに首を傾げる。人生で一番大切なのは恋愛か?そうじゃないだろう。恋愛で悩むときは生き方を絡めて考えるのが真っ当ではないか。いい大人なのだから。私の学生時代の恋愛は・・恋愛は・・どんなんだっけか?恋愛したことあったっけ?素直に感動できないのは、やっぱり老化のせいか。はたまた更年期のせいなのか。いっそ女終息宣言をするか。

2017/07/03

じいじ

 久しぶりに面白い、私好みの恋愛小説を読みました。余韻がまだ頭の隅に残っています。美しい言葉と文章で紡いだ物語、これまでの男性作家にはない純朴で純真な恋愛小説で私は好きです。舞台はロンドン。日本に妻子を残して単身留学中の中年版画家と図書館に勤めるイギリス人女性の恋。誠実で一途に燃え上がる二人の恋路を描いた物語です。不倫の恋に苦しむ男の心うちと、男の立場を理解した(?)上での揺れ動く女の心情が丁寧に描写されていて読み応えあります。性愛描写は女性作家の小説を思わせます。読んでよかった一冊です。

2017/05/31

June

舞台がロンドンだからなのか、遠く離れた洋画の中の美しい世界のように文章が流れていく。男の揺れる気持ちも女のそれも細やかに描かれていると思う。男の側から描かれた、あらがえない激情とふとよぎる逡巡は、正直なものと理解する。冒頭、友人のヘザーがコウヘイに言った事が、人の心情も現実も的確に捉えているなと思うばかり。イギリスにいる間だけの夢、夢はいつか覚める時がくる。つつましい面と外国人らしい情熱的な面を持ったマーシャは、男性の願望なのではないかとも思った。エルダーフラワー・プレッセという飲み物を飲んでみたくなった

2017/07/04

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