異都発掘 新東京物語 (集英社文庫)
異都発掘 新東京物語 (集英社文庫) / 感想・レビュー
ヴェルナーの日記
本作が出版されたのは、まだ東京都庁ができる前の話。当然、スカイツリーのスの字を出てない。TV電波も、通常波で、地上デジタル波になる前なのだ。凡そ30年前になるのだが、それから東京は、どのくらい変化?いや進化したのだろうか。そこで改めて著者・荒俣氏には、本作の続編「新・新東京発掘」なる作品を書いていただきたいと思うのは、自分だけなのだろうか?
2014/04/17
アメヲトコ
87年刊。東京の路上を歩いてそこに「裂け目」を発見し、そこから想像力を膨らませて消えた/消された東京の姿を幻視しようとする試み。叙述のスタイルとか挿入されるCGとかがいかにも80年代という感じがします。上海にも足を伸ばしていますが、こちらにもいっそうの時代性を。
2019/04/05
冬至楼均
「帝都物語」を書いていた頃の著作。ある意味で副読本といえる。
2014/08/23
こーゆう
博覧強記の筆者が軍事、風水、地下、南方幻想など様々な視点で東京を語る。 富国生命はもともと「富国徴兵保険相互会社」であり、徴兵された兵士が加入し死しては靖国に祀られたが、その富国生命が戦後財政難にあった靖国神社の博物館、遊就館に本社を置いたこと、シルクロードを探検した大谷光瑞が南洋幻想たっぷりに建てた築地本願寺の地下には広大な防空壕が広がっていること、東大のすぐそばの根津が遊郭であったこと。 86年に書かれた文章で今訪れても現存しない施設も多いが、大正・昭和初期の都市・風俗に関心があれば必ず楽しめるはずだ
2013/07/17
たすたす
東京に残る奇妙なものを探す旅。風水には疎いのでわからない部分もあったけど、地下水路を血流に、排水溝を胎内への入り口に見立てるところはすごい想像力だとびっくりしました。銀座に地下商店街の計画があったのもびっくり!
2018/02/21
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