テニスボーイの憂鬱 上 (集英社文庫)
テニスボーイの憂鬱 上 (集英社文庫) / 感想・レビュー
Hiro
家の本棚を物色して見つけ出しました。大学生になって、あともう少しで初めての大学の夏休みという所まで来て、30歳の主人公の物語を読んだことで、30歳の男の生活の一例を知るいい機会になりました。上巻を読んで思ったことは、冒頭付近の「きょうという日は俺の残りの人生の最初の一日なのだ、テニスボーイは、胸の高鳴りと共に愛車にとび乗った。さあ、本当の一日が始まる。」この2文に、すべて詰め込まれているなと感じました。この考え方を、僕は実際にはあまりしたことが無かったので、頭の片隅に置いておきたいと思いました。楽しもう!
2019/07/15
ちぇけら
「吉野愛子のおまんこは今夜からはるか遠くに行ってしまう、俺に許された女は女房か娼婦しかいない。俺はリオで世界一かわいい女の舌を吸ったけどそれでもこいつの舌にはかなわない、だったらもうだめじゃないか、要するにゲームセットだ、もうマッチポイントを取られたんだ、もう挽回することなどできやしない、挽回もへったくれもない、もうゲームはないんだ、相手がいないんだ、俺はコートの上でたった一人なんだ。」男と女ではセックスの意味がちがう、相手に求めること、自分に求めること、何もかも、ちがうんだ。下巻へ。
2017/08/13
彩
読むの2回目。村上龍の小説の中でもかなり上位の好きなやつ。私は女性だけど、村上龍が描く男性の心理とか女性観にわりと同意してしまうのです。ありがたいことによく日常生活で知り合う方から老若問わず連絡先をいただきますが、私が遊んでも良いと思える男性の基準は、遊び方を知っていることと、遊び相手に困ってない人であること。あと遊ぶに十分なお金を持ってること。憂鬱を回避するには必須の条件です(•ө•)テニスボーイはお金以外の条件を満たしてなさそうだ(•ө•)
2017/03/05
shomma
ステーキハウスを経営する30前の男性がモデルの女性と付き合う。テニスは趣味ではなく、魂、命懸け。妻も子供もいる。鉄砲が魂の父親と、地元の悪い仲間たちもいる。
2019/05/24
らい
ぼくの中での村上龍の好きなところが前面に出てたようにおもう。愚かな主人公が、下品なのに知的な文章で装飾されているのがほんとうに上手だ。幼稚にならない社会性を帯びた描写も淡々と登場して。おもしろいなぁ
2019/02/20
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