幸福という名の武器 (集英社文庫)
幸福という名の武器 (集英社文庫) / 感想・レビュー
新地学@児童書病発動中
読んでいて、胸が晴れ晴れとしてくる素晴らしいエッセイ集だった。歯に衣着せぬ物言いで、人間社会のうらおもてをずばりと述べていく内容に、そうだそうだとうなずいてしまった。マスコミの報道の仕方を、全て商売と繋がっていると指摘するところなど鋭く的確な見方だと思う。「人生は美しいことだけ憶えていればよい」は一番印象に残るエッセイだった。沢田美喜という女性の生き方を描きながら、生きる上で一番大切なことを教えてくれる。「贈り物は人なり」もほろりとする良いエッセイ。佐藤愛子さんの優しさが滲み出ている。
2018/07/16
Gen Kato
再読。頷かされてばかりのエッセイなのですが、とりわけ「最高の友は最低の夫」ってすごくよくわかります。
2015/02/08
ずず
「そもそも茶の間の感想などというものは、井戸端会議と同じで無責任、面白半分のものなのである。その価値基準となるものは、“好き嫌い”なのだ。好き嫌いは茶の間でしゃべっているものであって、人に強要すべきものではない。」(41頁)
2021/01/26
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