巨食症の明けない夜明け (集英社文庫)
巨食症の明けない夜明け (集英社文庫) / 感想・レビュー
シュラフ
拒食症の女子大学生の物語。きれいになりたくてやせたものの失恋による反動喰いで過食症となる(47㎏⇒40㎏⇒60㎏)。彼女の心の闇は・・・と思うものの・・・1歳の頃の母の家出や好きな男子との失恋などの出来事が語られるのだが・・・やはりよく分からない。本人も分からないのだから読み手にも分かりようがない。書かれたのはバブルの時代。世の中が豊かになって他人本位の時代から自分本位の時代になってくると真面目な人というのは"自分さがし"によっておかしくなってしまうのかなと思う。豊かになって生きにくくなるというのは皮肉。
2015/03/07
りえ
拒食症・過食症には以前から興味があって、それをテーマにしている小説ということで読んでみた。主人公女性が摂食障害になってしまったのは幼い頃に母に捨てられた過去や恋人との別れなど、精神的にショックの大きい出来事が関係している。誰にも甘えられない主人公の孤独感を細かく描写されているところが印象的でした。
2015/06/14
Taito Alkara
子供の頃のトラウマが形をなして現れてくる。主人公の前を向こうという意思が救いとなっているように感じられた。
2017/04/12
秋良
愛されたくて、満たされない思いを食べることで埋める。母親は愛情を注がなかったわけではなさそうだけど、おそらく主人公が求めていた形での愛し方ではなかったのかも。そのことに親子どちらも気づいてなさそう。
2017/08/07
葉
生々しく描写されているので、光景が安易に思い浮かべることができる分、読んでいることが辛くなる部分もあった。フィクションではないのだろうか、作者の経験ではないのだろうかと疑うほど、生々しい。テンションは下がるけれど、覚悟してもう一度読みたい。
2015/03/12
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