犯罪小説集 (集英社文庫 た 28-1)
犯罪小説集 (集英社文庫 た 28-1) / 感想・レビュー
Aster
初谷崎潤一郎がミステリーでした。各編はどれも面白く一気に読めました。谷崎潤一郎というと小難しいイメージがありましたが、登場人物も一癖あるユーモアがあって人間味が感じられた。そこに耽美な世界を構築しているのだから流石という他ない。痴人の愛やら細雪も読まねば。
2020/05/15
seraphim
谷崎作品2作目。「柳湯の事件」「途上」「私」「白昼鬼語」の4つの短編が収録されている。実に面白い。「柳湯の事件」「白昼鬼語」では、官能的な描写にぞくぞくした。それに加え「白昼鬼語」は、退廃的で、耽美な描写が加わり、好みのお話だった。「途上」や「私」でも、どのような結末が待っているのかと、ページをめくる手が止まらなくなった。乱歩に影響を与えたと、解説にあったが、納得。谷崎潤一郎の作品に、がぜん興味がわいた。他の作品も読んでみようと思う。
2015/10/18
ひなきち
谷崎潤一郎らしい、フェティシズムにあふれた作品集だった。ラストとも意外性があって、従来のサスペンスとはひと味もふた味もちがっていた。「恐ろしいものはすべて美しい。悪魔は神様と同じように美しい」谷崎作品の真髄をみたような気がした。惹かれる理由もわかった気がした。短編「私」が好きだなぁ。
2016/08/18
鹿壺
5度目くらいの再読。何度読んでも面白いなぁ。推理小説と括って良いかは分からないけど、谷崎らしさのグロテスクで妖艶な描写はこういう小説にとても映える。「柳湯の事件」のぬらぬらとした死体の描写は気持ち悪すぎるけども。。『悪魔は神様と同じように美しい』これにつきますね。
2016/05/13
作楽
白昼鬼語が面白かったかな。細雪があんまり面白くて、他のも読んでみたわけですが、これはちょっと気持ち悪くて怖いかな(笑)でも、さすがな表現力。ついつい最後まで読みました。
2014/09/04
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