日本妖怪巡礼団 (集英社文庫)
日本妖怪巡礼団 (集英社文庫) / 感想・レビュー
ヴェルナーの日記
偉大な妖怪博士・水木しげる大先生亡き後、妖怪博士の名を継げる人物といえば、本著の荒俣氏を筆頭に挙げても問題ないであろう。その著者が妖怪巡礼団と称して関東一円に出没するといわれる妖怪・幽霊・怪異現象等を紹介した1冊。出版年数が1991年なのでかなり古い内容だが、現在では考えられないような紹介の仕方をしている。TV等映像メディアならピ~音が必ず入っていたり、出版物なら伏字やA県B市などといったぼかしが入るところを実名で、しかも念入りに詳細な地図付きの解説。これだけで一読の価値がある。ただ現在では入手困難かも。
2016/06/10
shamrock
平将門や江戸時代の怪談、伝説をキーに関東一円の怪奇スポット(主に東京)を巡る。身近に怨念の横溢する場所があり、その怨念を感じ、「存在」に触れるためには「場所」を訪れ自らをそちらの世界に近づける手順を踏む必要があるとのこと。俺は近づけるのかなあ。巡ってみるかなあ。
2015/01/30
hatohebi
高校時代に単行本で買ったのを再読。1989年初版で、実際に巡礼が行なわれたのは88年(巻末の恐山に収めた瓦の写真に「昭和六十三年十月二十二日」とある。元は『週刊プレイボーイ』の連載か?)。同年1月の六本木のディスコ・トゥーリアの照明落下事故の話題から始まり、連載終了後翌年の1月に昭和が終わる。そんな本書にはバブル時代の高揚感と、そこはかとない終わりの予感が漂う。探索地は東京から伊豆・鎌倉・筑波など関東一円がメイン(筑波学園都市の壁に浮かんだ「姉さん」の文字とか懐かしい。『ムー』でも特集されていたなあ)。
2021/08/11
かわちゃん
2018年の未登録本。 こちらもホラーナイトで紹介した、荒俣先生の東京を中心とした妖怪探訪ドキュメント。刊行当時のバブルの気配も残しつつも、まあ東京都内だけでもこれだけいわくつきの土地があるのかと思わせるだけで、今歩いている風景が変わるわけです。
2018/12/31
ノニコニ
百円で買った一昔前の本。初めて荒俣宏の文章よんだ。好きかも。
2019/10/15
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