白波五人帖 (集英社文庫)
白波五人帖 (集英社文庫) / 感想・レビュー
hirayama46
忍法帖以前に書かれた、江戸時代の泥棒たちを描いた連作短編集。作風としてはのちの明治ものにやや近い感じでしょうか。歌舞伎について詳しければもっと楽しめたのだろうか……。
2020/03/31
まりこ
南郷力丸を就寝前に読んだ。エログロで気持ち悪く、眠りが浅くなってしまった。他の章はそれほどでもなく、愛が哀しい。作者の顔写真と、暴力的なエログロの描写が結びつかず、不思議な感じ。
2013/12/20
Makoto Odamaki
山田風太郎の隠れた名作。震えるほど面白い。忍法帖前夜に描かれた豪華絢爛悪風太郎歌舞伎だ。 天下を揺るがした盗賊団の頭目、日本左衛門が捕まるところから始まる人を喰ったストーリー。歌舞伎では「盗みはすれど、非道はせず」だそうだが、こちらは「盗んでさらに非道三昧」だ。さらには捕まえるお上も非道で正に非道天国…いや地獄。 頭目+四天王の名を冠した5帖からなり怒涛の第一帖、驚愕の二帖、烈火の三帖、哀切の四帖、余韻の五帖と飽きさせない。風太郎ファンなら探して読むべし。 マンガばえするのでせがわ氏に漫画化してほしい
2013/05/16
辺野錠
他の山風の短編連作ものと比べるとラストに信じられない展開が!って感じじゃないけど最後の一人残ってしまった生き残りの話はグッと来る。
2010/09/27
梟
皆川博子の「猫舌男爵」で山田風太郎を知った直後、古本屋で発見。青砥稿花紅彩画を知っている分、パロディーを楽しむことが出来た。芝居の白浪五人男に比べるとヒーロー性は落ち、より盗賊的なキャラクターとして描かれている。出来ることなら、赤星はもう少し女性的に描いてほしかった。しかし、それでも十分面白い。初・山田風太郎だったが、とても楽しい読書だった。
感想・レビューをもっと見る