男と女をめぐる断章: 316のアフォリズム (集英社文庫 10-I)
男と女をめぐる断章: 316のアフォリズム (集英社文庫 10-I) / 感想・レビュー
双海(ふたみ)
「誰しも男は、少年の日に、女性に永遠の女性像を求める時期がある。その美しく匂やかな理想の女性が、じつは陰湿な、傷口に似た性器を持ち、醜悪な形に男に組み敷かれながら恍惚の叫びを洩らす生きものであることを知り、苦い幻滅が起る」 「物凄い不美人というのが出来そこないの感じを与えるのと同じように、素晴らしい美人というものは、これもどうも出来そこないのような気がする」
2015/05/23
佐島楓
「相手を傷つけることによってしか、そのつながりを確認できない人間関係がある」。傷を、それも酷い痛手を負ったことがないと、こういう表現は出てこない。
2013/03/29
煙草木譚
吉行淳之介の作品から編集者が選んだ男女に関わる文言を集めたもの。ただ、時代に即していない部分(結婚・職業観)などがあり読んでいて少々疑問符が浮かんだが、これに該当するものが主に女性で男性に至っては遜色なかった。ということは、社会が変化したというよりも女性が変化したのではないかと認識させられた。当時と今の差異を見つけるような読み方をすればそれなりに楽しめる作品。
2010/06/22
よよ子
吉行淳之介と米倉斉加年だなんてもう好きすぎて苦しい。
2011/10/31
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