みだれ撃ち涜書ノート (集英社文庫 79-D)
みだれ撃ち涜書ノート (集英社文庫 79-D) / 感想・レビュー
saga
【再読】昭和54年に刊行された著者の書評は146冊に及ぶ。中でも広瀬正「タイムマシンのつくり方」に20枚以上のページを割いているのは、SF作家の著者としては特筆すべきことだったのだろう。書評を読むと、読みたい本が増えるのが常なのだが、今回ばかりは40年以上前のもので、紹介されている本は更に時代を遡るものもある。読了本も数少ないがあったが、読みたい本登録は涙を呑んで差し控えた。解説は屋上屋を重ねる感が否めないし、論点には疑問が残った。
2022/09/07
メタボン
☆☆☆ ある意味筒井らしい書評集。思い入れのある本にはかなりの枚数を費やしているが、そうでもないものは、ちょっとしたパロディでお茶を濁している。残念ながら、読みたいと思わせてくれる書評は少なかった。
2022/01/14
akiu
フリースタイルな書評集。みだれ撃ちといいつつ、取捨選択を十分にしており、なおかつ、ヤバいことはあまり書いてない(著者を直接貶めるようなことはそんなに書かない。ヘンなことを言う評論家はバンバン貶す)。この辺はやはりうまくバランスをとっておられるなと思います。読みたい本はバカスカ増えました。40年前のだから、手に入らないものも多いかな…。ぼちぼち集めます。あと、広瀬正についての長文書評(というか彼の作家人生について)は読み応えたっぷりでした。多くの人に読んでほしかったんだろうなぁ本当に。
2018/10/25
u17
筒井康隆による書評集。読みたい本が一気に増えた。1970年代後半に書かれたものであるため、紹介されている本は現在入手困難なものも少なくないが、「瀆書ノート」と銘打たれている通り自由に書かれているものが多く、エッセイとしても楽しめる内容になっている。併録されている「虚構性の再発見」はとりわけ心強いことが書かれていて、勉強にもなった。読書のおともに良い一冊。
2017/08/08
shiaruvy
コメント予定
感想・レビューをもっと見る