ノンフィクション百科 (集英社文庫 157-B)
ノンフィクション百科 (集英社文庫 157-B) / 感想・レビュー
AICHAN
一度読んだが記憶にまったく残っていないので再読した。記憶に残らなかったのは当然だと思った。外国の文学やルポが頻繁に、それもいきなり出てくるので、その知識がないと何を書いているのか咄嗟にはわからないからだ。それと、文章に違和感を抱いてしまい深く読み込めない。文章の上手い下手ではなく肌合いが違うのだ。著者は新聞記者のようだが尋常の新聞記者ではないようで、思考が柔軟で見識が広く活き活きとした文章を書く。逆に見れば、私のほうが特殊な考え方や見方に凝り固まって視野が狭いとも言える。自分を見直すキッカケになった。
2011/02/13
がんぞ
戦争を、従軍経験者は闘争本能の発揮の場であったと想起する。ヒトラーが除かれて平和になったなどとは思わない。ノンフィクションは人間の内なる罪を見つめると文藝になる。ある状況下ではどれほど残酷になれるか。それを「狂気」で片づけるか/日本の女性の性体験が政治に関わった時のいじましさ。つまらなさ/花森安治に厳しい/冒頭も吉展ちゃん事件だが文庫化にあたってリンドバーグ事件など三篇のキドナップが付加されたのは児童誘拐が稀な卑劣犯罪であった時代を偲ばせる。「刑事を英雄視することは犯人を英雄視することにつながる気がする」
2020/05/13
ゴリゾウ
「欲しがりません勝つまでは」というCMをつくった張本人は、ほかでもない『暮らしの手帖』の編集長の花森安治さんだった・・(P171) #892
1991/09/03
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