清兵衛と瓢箪・小僧の神様 (集英社文庫 し 21-1)
清兵衛と瓢箪・小僧の神様 (集英社文庫 し 21-1) / 感想・レビュー
ケイ
なんともモヤモヤとする作品を読んだので、浄めたいなと、小僧に会いにきた。小僧がお腹いっぱいお寿司を食べるという単純なものでなく、小僧に食べさせてやろうとする者の葛藤や照れ、それに対して感じるもどかしさなどはっきりしない短編なのだが、読中や読後に持つモヤモヤとしたした感覚も含め、とても好きだ。余韻、というのかな。
2023/08/31
はらぺこ
自分は文章の善し悪しとか全く分からんので眠くなる事が多かった。それでも何と無く良かった気がする。しかし、志賀直哉じゃなくて無名の誰かさんの本でも良かった気がしたかどうかは分からん。 表題作の2作は読み易い。『赤西蠣太』は日曜日を思い出す。
2011/07/16
みやけん
★★★☆☆ナツイチのしおり目当てで古典を読むことにしている。なかなか面白いがちょっと登場人物でまごつくことが何度かあった。「城崎にて」はそうそうこんな話でしたね。「清兵衛と瓢箪」は面白かった。死をテーマにする作品がちょっと多めでしたね。
2021/06/27
カブトムシ
「清兵衛と瓢箪」は中国でも読まれている。私は中国語の教科書を持っている。「網走まで」は、母親と子供の様子がよく描かれている。「范の犯罪」は范というナイフ投げの奇術師と標的の妻をめぐる話。范は中国の南部の珍しい名前。中国には、張さん、劉さん、金さんが多すぎて、サインが中心。日本ほどハンコが使われていない。「小僧の神様」は、太宰治が「如是我聞」で「兎」とともに論評している作品。因みに「暗夜行路」は題名についてのみ論評している。太宰は流行作家だったから、忙しかった。志賀の方が暇だったから、「人間失格」を読んだ。
にゃおんある
すがれたたわいもないものだった。これは、京都の博物館での展示品を見た印象で茶碗や軸の色や形は、模倣品であふれる世の中で、異彩さは一目では分からなかったです。形を辿って、その不定形さに一抹の滅びのような印象すら受ける。線がいいとか、わるいとか、感性とは中々値段がつかないようでいてつくもので、値段がつけば、感性がつくのか、よく分からない。ましては瓢箪なんて、と思うのです。されど、あなどれない。運命をこらえている、おかしみとかなしみのはざまにやつす身の上だから……
2018/02/08
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