タルキニアの小馬 (集英社文庫 11-A)
タルキニアの小馬 (集英社文庫 11-A) / 感想・レビュー
ネムル
デュラスの初期長篇。『太平洋の防波堤』の濃密さはどこへやら、カンパリがぶがぶ、軽い会話がぽんぽん飛び交うバカンスの倦怠感よ。その一方で、近くの浜辺では地雷除去の労働者がふっとんでおり、と不穏な様相を見せる。がしかし、いやー、この軽やかな倦怠が全く面白くないぞ。訳者あとがきでデュラスの意図や構成の秘密を解説してくれて助かるが、これはさすがにな……。
2020/05/15
更紗
倦怠感漂う作品。
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