虫とけものと家族たち (集英社文庫)
虫とけものと家族たち (集英社文庫) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
本書は、著者のジェラルド・ダレルが自らの少年時を追想する半自伝的な物語だと思われる。何よりも強く魅きつけられるのは、語り手ジェリー(10歳)の瑞瑞しい感受性とそれを描いてゆく筆致だ。コルフ島はギリシャ人も憧れる風光明媚な島だが、イギリスから移住しての数年間がいとも鮮やかに語られる。ジェリーの視線は、私たちの多くが失ってしまった根源的な好奇心をすべてのものに(虫も、けものも、家族も)等価に注がれる。サソリにもフクロウにも、そして愉快な家族たちにも。⇒
2016/09/16
501
ギリシャのコルフ島へ移住したイギリス人家族の日常生活を描く。自然や登場人物たちがなんとも瑞々しく情感にあふれ、いつの間にかこの世界に飛び込んでいるような感覚になる。主人公が動物や虫に向ける眼差しは 暖かく彼らの生物として素晴らしいを伝えてくれる。この集英社文庫の表紙はユーモラスがありこれはこれでよいが、中公文庫のほうが物語の雰囲気とあっていて好み。
2017/05/21
ぱせり
家族、隣人たち、ともに暮らす動物たち、鳥たち、虫たち・・・みんなまとめて大きなファミリーのようで、おおらかな喜びが湧き上がってくる。もっともっと読んでいたい、この家族の物語をずーっとずーっと読んでいたい。この続きがまだ二冊あることに感謝♪
2011/07/29
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
読んでいる間、自分がこの魅力的な家族の一員になったようで、動物たちが起こすトラブルに巻き込まれて大笑いしているような気になる。読めば、ダレルファミリーが好きになってしまう。 世界中で長年愛されていることがよくわかる楽しい一冊。
2014/09/05
ほんトモ📚読書雑談漫画描いてます
絶版でamazon等では高額がついている本ですがブックオフで105円で購入。虫や動物が好きな少年の話ですが、この少年の家族が面白い。近所の人たちも温かくてホッコリします。昔の本なので字が小さくて読むのに時間が掛かってしまいました。
2012/11/07
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