容疑者 (下) (集英社文庫)
容疑者 (下) (集英社文庫) / 感想・レビュー
しゃお
【再読】後半に入ると容疑者となったジョーがよりドツボにハマっていく展開が実にスリリング。最も疑わしき人物は果たして本当に真犯人なのか。二転三転して残りページが少なくなってきても、そこから更に一捻り。伏線の回収、主人公の苦悩、親子の確執など、ギュッと濃縮されたスリラーです。ジョーがついた嘘が自身に跳ね返ったのは身から出た錆のようだと言うのは簡単ですが、そう言うのはパーキンソン病を患い将来を悲観したジョーには酷な話でしょうか。それでも最後は幸せだと語るジョーのその先の事も知りたくなりますし、続編、読みたいっ!
2021/08/22
み
下巻になり面白くなりました(^^)んでも、今作を先に読んだら、この作家さんのあちらのシリーズは手にしなかったかも。
2023/05/03
Coders
大どんでん返し系ではないもののヒネリの効いた伏線を下巻で一気に回収。主人公の妻や親友との会話、ホームレスとのちょっとしたやり取りがセンス抜群。これぞ翻訳ミステリーの醍醐味。続編も翻訳してほしい。
2021/08/13
ヨコケイ
英国、中年の男性臨床心理士の一人称。妻子に恵まれているものの、不治の病による不安も彼は抱えている。若い女性が殺された事件に関わるうち患者を怪しむがやがて、自身に嫌疑が及ぶ。彼は警察の目を掻い潜り、冤罪を晴らさんと動き出す。字面だと解説通り『逃亡者』めくが、前半はゆったりした進行で心理サスペンスっぽい。後半も定番の追っかけっこ(アクション方面)より、サイコスリラーと私立探偵物を併せたよう。事態が加速度的に変転し迷宮感が増していく呼吸と細かなツイストが善い。が、牽引力はプロットより内面描写が由来かも。
2021/08/20
矢能千秋
ページターナーでした。一気に読んでしまった。
2021/02/14
感想・レビューをもっと見る