カフカ ポケットマスターピース 01 (集英社文庫ヘリテージシリーズ)
カフカ ポケットマスターピース 01 (集英社文庫ヘリテージシリーズ) / 感想・レビュー
ちなぽむ and ぽむの助 @ 休止中
はぁ…駄目だ。もう…限界です。「訴訟」の途中まで読んだけど挫折。 まず「変身」の虫の描写のおぞましいことといったら。家族がある日巨大な虫になってしまったら…もう愛せないかもしれない。もう触れあえない、ことばも交わせない、でも養わなくてはいけない…介護小説?引きこもり小説? それでも「変身」はまだ読めた。「巣穴」が…辛すぎて…「訴訟」(審判 改題)は比較的面白かったので頑張りましたが世間も不穏ななかこれ以上読んでたら鬱になる!と完読を断念(´༎ຶ༎ຶ)誰か私にカフカの読み方を教えて。
2020/03/28
KAZOO
久しぶりに、これぞ世界文学という作品集を読みました。このシリーズは13冊出ているそうですが最初はカフカでしかも多和田葉子さんがいくつかの短篇を訳されています。変身ということで「かわりみ」というふりがながあって、今までとはまったく別の作品を読んでいる気がしました。解説でこの作品を多和田さんは「介護」と言う観点から訳されているようです。また川島先生の訳の「訴訟」(むかしは「審判」という題名でした)もかなりむかし読んだイメージと異なる気がしました。カフカの新しい魅力を見つけ出したような気がします。
2018/03/20
優希
変身、訴訟を含め、中短編や論文、書簡など盛り沢山でした。新訳なので読んだことのある変身や訴訟が新しい物語に感じました。訴訟は有名な審判というタイトル。他の短編も様々な模様や映像を見せ、映画のような雰囲気が楽しめます。また、カフカが書いた論文や書簡が読めるのは貴重だと思いました。1冊でカフカの魅力を味わえるお得感のある一冊です。
2015/12/04
(C17H26O4)
正体不明、目的不明、理由不明などなど。明確に描かれていないことが多々あるにも拘らず、とても映像的であるという不思議な面白さ。否応なく想像力が働くけれど想像しきれなくて、半ば諦めて翻弄されながら読んだ。理不尽さには苛ついて、出口を求めて彷徨った。到達点が見えない不安と緊張が継続する中、答えは何なのか知りたい欲求に駆られる。正確なんてないだろうに。求めてしまうから苦しいのだけれど。どことなく感じるユーモアに救われる気もした。『巣穴』と小編が好み。
2020/08/09
zirou1984
文庫でどどどんと800ページ。過負荷だね。収録作の大半は既読だけど、豊潤な語彙によって転生した「変身(かわりみ)」と実は被告人も相応にあかんたれだった「訴訟」という表題が変更された代表作2作はやはり抜群に良く、強迫神経症のモグラが可笑しい「巣穴」は初読ながらそれらと肩を並べるほどの出来。また世を忍ぶ仮の姿である公務員業務の公文書にもカフカ的世界がしっかりと刻印されており、書簡選ではこの人とは個人的に絶対親しくなりたくないと確信できるウザさが爆発しており矢鱈と面白いことになっている。解説解題も素晴らしい。
2015/12/17
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