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みかづき

みかづき

みかづき

作家
森絵都
出版社
集英社
発売日
2016-09-05
ISBN
9784087710052
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みかづき / 感想・レビュー

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starbro

森絵都は、新作中心に読んでいる作家です。まず学習塾を月(みかづき)に例えているセンスに感心しました。学習塾を中心とした教育一家のクロニクル、長編ですが全く飽きさせず、一気読みしました。子を持つ親、教育に関心のある方にオススメの感動作です。実は私も教育一家に生まれましたが、両親に対する反発もあり、教師の道は目指しませんでした。学生時代にアルバイトで家庭教師は経験しましたが・・・何時の時代も、学校、塾、受験等と教育は大変なのではないでしょうか?子供は大人が思っている方向には動きません。

2016/09/17

風眠

472頁、厚みだけでも「ずっしり」という感じである。昭和36年から平成の現代まで、学校教育の変遷と、時代の流れに立ち向かいながら、塾教育に心血を注いだ大島家。「常に欠けているみかづき」を満たしたい、満ちてゆけるよう手助けしたいという情熱は、親から子、そして孫へと受け継がれてゆく。学習支援、教育格差、子どもと真摯に向き合う教育者でありながらも、人間の持つ弱さ、脆さ、野心、欲、甘さなど、だめなところも描かれているのがいい。長い長い物語でありながら、時代転換が大胆でテンポがよく、先へ先へと読ませる圧倒的な物語。

2017/07/13

zero1

小学校での英語や道徳など教育は「改革しすぎ」。教師の多忙化がさらに進んでいる。本書は親子三代50年の教育年代記。学校ではなく塾の視点が新しい。用務員だった吾郎は文部省が嫌いな千明と塾の経営者に。拡大路線の中、二人に溝が・・・注目したいのが終盤、一郎が開いた無料塾。教えられる人はかなりいて、学びたい生徒は多く需要はあるはず。私も自主夜間中学で教えた経験があるので他人事とは思えない。題名の意味は読めば分かる。17年の本屋大賞2位。長くて散漫だが、多くの人に支持されるのは納得。教育関係者に推薦したい一冊。

2018/10/31

どんふぁん

2017年5月28日読了。テーマは教育だったんですが、戦後すぐから現代まで駆け上がって作品になってました。怒涛の話だったなと思いました。その時代時代の「教育」への在り方は考えさせられることばかりで、人間もそれぞれ変わってきたと思えば、それは教育も変わっていくことで。ただいつも教育は子どもの頭脳と心と体の成長のためにあるものでなければならない、それを必死で大人たちは考えてました、どの時代も。子どものことを社会が守るのはいつの時代も同じなのですね。あと、大島家の家族模様も素晴らしかった。千明がやはり一番強烈キ

2017/05/28

遥かなる想い

昭和から平成にかけて、 塾教育に人生を賭けた家族の物語である。 教育という視点でみた 昭和の日々は なぜか元気で活力がある .. そう言えば、そんな事もあった..と読みながら 思う。 大島家三代にわたる物語。鉄の女 千明の 情熱は凄まじい。決して満つることのない 三日月のごとく、だが 強く輝き続けた千明 ..その夫 吾郎の言葉も胸に染みる.. 本当に良い日々を生きた大家族の物語だった。

2017/07/02

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