小説ライムライト チャップリンの映画世界
小説ライムライト チャップリンの映画世界 / 感想・レビュー
s-kozy
本作は喜劇王チャールズ・チャップリンが書いた唯一の小説「FOOTLIGHTS」(これが「小説ライムライト」)とイギリスの映画評論家デイヴィッド・ロビンソンによる解説により構成されている。小説は時代考証に誤りがあったり、描かれるべき場面が抜けていたりするが、物語はしっかりとチャップリンの世界。最後にはホロリと暖かくじんわり寂しい気持ちにさせられる。また解説から映画「ライムライト」はチャップリンが生涯のテーマを映像化させた作品であることが分かる。チャップリンや「ライムライト」が好きな人にはぜひオススメです。
2017/03/21
くろすけ
映画を先に観て、バレエや音楽、チャップリンが演じるカルヴェロの舞台を堪能した。登場人物3人の関係が切ない。チャップリン唯一の小説で長くはないが映画のために推敲を重ね、細かい演出のメモなどを残しており研究者が詳しく考察している。その解説内容が分厚い。バレエダンサーは最初ニジンスキーをモデルに男性の設定で物語が作られ、後に女性に変更した。カルヴェロが苦しむ舞台への恐怖と飲酒、ヒロインの生い立ちなどは、チャップリンが両親の人生に想いを馳せていたことを伺わせると言う。チャップリンの天才ぶりと人間くささが分かる。
2023/02/05
あくび虫
端々のフレーズに、重たくて深い感動がありました。とにかく美しい話でした。オンディーヌ以来かという純粋さ。――ほとんどはチャップリン解説ですが、それはそれで面白かったです。もうチャップリン自体が相当に面白い。
2020/08/10
にーに
音楽劇ライムライトをみることとなり、小説フットライトがあると聞きたい読みました 昔映画はみて感動しましたが、改めて映画を見て、小説を読んだら、チャップリンや周りの方の話を知ることで、ライムライトの解釈が広がりました フットライトは、特にカルヴェロとテリーのそれぞれの話がよかったです
2024/08/28
ナポレオン井上
チャップリンの名作には原作小説があった。未発表の小説が初出版。映画と同様に深い感動。
2023/01/05
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