武士マチムラ
武士マチムラ / 感想・レビュー
starbro
今野敏は、新作中心に読んでいる作家です。「琉球空手シリーズ」の第四作ですが、読むのは2作目です。武士マチムラの成長譚、空手家の生き様が伝わって来ます。世界各地で民族独立の動きがありますが、沖縄をあまりにも蔑ろにすると、近未来に琉球王国が独立しているかも知れません。
2017/10/19
のり
幕末の沖縄は、薩摩藩に搾取されていた。当時、沖縄の琉球王国は清(中国)の方が身近だった。それでも薩摩の理不尽に立ち向かう為に、興作は琉球武術の手(ティー)を習い始める。型を理解し、体に覚えさせるには年数もかかる。 師匠達や仲間に恵まれ、愚直に向き合う興作。正に信・義・体を素でいくような男。生涯、沖縄人のプライドと「手」を守る為に人生を捧げた一生だった。
2018/06/16
matsu04
今野敏の琉球空手シリーズ第4弾。「実戦では相手の攻撃を受け外してから反撃しようなどと考えても遅い。受けながら反撃に移る…、勝負は瞬時に決まると思え」、「極意は同時討ち。相討ちを狙うことで死中に活を得る、この拍子こそが武術の本質だ」。ううむ、なるほどなるほど。(図書館本)
2019/02/26
はじめさん
幕末の琉球。下級士族の少年、松茂良樽金は目の前で薩摩藩士に斬り殺される同胞を見て、自らの非力を呪った。かくして父親から徒手の武術・手(ティー)を学び、やがて高名な先達の弟子となり鍛錬を積む。首里手の泰斗、松村宗混が敵である薩摩示現流の理合を取り入れた事に一度は憤慨するが、敵を知れば百戦危うからずやーー松村の戦わずして勝つ知略、これぞ兵法と考えを改め、自らも乾いた砂が水を吸う如く様々な武技を習得し、ついには手ぬぐいで真剣を制し、ヤマトに苦しめられる者たちの英雄に。首里の松村、泊の松茂良、ともに武士マチムラ!
2018/07/28
ichi
【図書館本】警察シリーズではない今野さんの著書が初。面白く一気読み。武士を貫く本当の武士の生き様が痺れました。
2018/04/30
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