蝶のゆくへ
蝶のゆくへ / 感想・レビュー
starbro
故葉室 麟は、新作をコンスタントに読んでいた作家です。晩年にして新境地、明治浪漫文学恋愛蝶小説でした。明治の文豪が多数登場します。勝海舟がcatsだったとは・・・新宿中村屋に繋がるとは思いませんでした。 https://www.nakamuraya.co.jp/pavilion/history/ 葉室 麟の新作も残り1作でしょうか?
2018/09/18
初美マリン
前半は出会った人々の羅列、北村透谷や国木田独歩たち、後半ようやく相馬黒光かなとだが、アンビシャスガールらしさは不明、しかし先人たちのなんと短命なことか、樋口一葉荻原碌山も、ただ勝海舟は、人のせいにはしなかったという一文は、心に残った
2019/06/19
とん大西
ハイカラさん、南野陽子です(スマン、under40はピンとこんね)。いやいや、そんな牧歌的な匂いなど一切なし。時は明治末期。日本が幕末・維新から近代に羽ばたこうとする大変革期。覇気盛んな女学生・星りょうと彼女をとりまく文豪たちの恋愛群像劇でした。北村透谷、樋口一葉、国木田独歩…。教科書の肖像写真などで辛うじて記憶の片隅に残ってる文豪。もう、普通に不倫するし自殺するしで。純愛か不義か。死生観や恋愛観に現代との隔たりを大きく感じました。琴線にふれる部分もありましたが、『難しかった』というのが読了後の感想です。
2018/10/07
優希
明治から昭和に生きた女実業家・星りょうこと相馬黒光の物語。国木田独歩や島崎藤村。樋口一葉などとの交流も描かれるので、興味津々で読みました。様々なエピソードが満載なので、相当の実力者であったことがわかります。
2020/08/22
蒼
明治10年旧仙台藩士星喜四郎の三女と生を受けた 星りょうが、新宿中村屋の創業者の妻として生を終えるまでの物語。後の明治の文豪と呼ばれる島崎藤村、北村透谷、国木田独歩、有島武郎らの恋愛事情にまきこまれながら、自分らしく生きることを模索し続けたりょう。それは結婚して相馬黒光となっても変わらなかった。晩年「私ぐらい生涯わがままを許してもらった女はいない」といい暮らしたそうだ。女は男の持ち物という大きすぎるかせから抜け出し、自分の命を生きたいと思う事は我儘なのだろうか?明治という新しい時代で→
2018/11/17
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