夜
夜 / 感想・レビュー
巨峰
感想は酷評もあるが、個人的には興味深く読んだ。モテる男もそのことにだらしがない男も一定数はいるのだろう。僕の周りではきいたことないが、まあ、金があれば更にその割合は高くなるのかも。からからに乾いた湿度のない夜がじっとりと纏わりつく感じ。共感なんてなにもないけど、結局彼らには家庭は軽かったのでしょう。最後の作品は、男同士の話でこれだけが異質だった。底が見えないほどの闇を感じる
2021/08/14
キク
「自分の胸のうち」しか見ていない男女の短編集。身勝手に家庭を放りだす男達を、妻の一人称で語る。冷酷で救いはなくて、かなりこわい。浅田彰や柄谷行人などの頭のいい人達は「文章を書いて人に伝える」という作業の効率の悪さに絶望して、やがて書かなくなっていった。でも、そんな人達よりもさらに頭がいいはずの橋本治は、多分絶望を抱えながら、ずっとずっと書き続けた。シャイでゲイで古典への造詣が深い橋本治は、とんでもなく優しい男だったんだと思う。この作品の男の身勝手さは、女性の方が読んでおいた方がいいんじゃないだろうか。
2021/08/22
くろすけ
人を愛することは、恐ろしいほどの孤独と隣り合わせなんだと突きつけられる5編。特に最後の「暁闇」。痛ましくてたまらず読み進めるのが辛かった。
2016/01/09
れんこ
淡々とした文章でさらりと突いて欲しくない所を付いてくる。読み始め、読むんじゃなかったと後悔したけど、最後まで読んで何だか安心した。
2014/03/08
きゅうり
難しくて半分も理解できてないかも。不倫の話5 編。不倫と名はつくけど寂しいがただ行動になっただけのなんとなくかぁ、て動物か!最後の話が思いがけずBL(?)でドキドキしてしまった。愛する人に抱かれているのに寒々しい苦しい気持ち、相手の気持ちにつけこんで勝手に振る舞う男。無意識でも図々しく不倫はいけません。
2019/02/02
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