マイ・ブルー・ヘブン 東京バンドワゴン
マイ・ブルー・ヘブン 東京バンドワゴン / 感想・レビュー
hiro
シリーズ第4弾。今回の長編では語り手サチと寛一との出会い、サチの実家、医者のかずみと堀田家の関係、我南人があの癖のあるしゃべり方になった理由などがわかった。二代目草平と美稲の代から、堀田家は家訓の「文化文明に関する些事諸問題なら、如何なる事でも万事解決」を守って、終戦直後の混乱した中で、進駐軍や日本軍の情報機関崩れなどから、サチを守る話なので、今回はもっとハラハラドキドキする展開を期待したが、その点では物足りなかった。しかし、家族の絆というものは、代々受け継がれていくものだと改めて知らされた作品だった。
2011/11/19
takaC
なかなか綿密に練り上げられていてシリーズの中でベストと言っても良いほどに良かった。語り手はやっぱりサチなんですね、生きてても。
2010/08/16
扉のこちら側
初読。まさかサチさんにこんな過去があったなんて。昭和天皇の密書を巡っての争いという途方もなく大きな流れにあの堀田家が関わるという予想外の展開だった。
2013/05/27
エンブレムT
全てが失われた終戦直後の東京。温かい食卓を囲む幸せに対し、罪悪感を抱いてしまうような時分。「幸せを噛みしめて、そうでない人のために何が出来るか。何も出来ないまでもどう生きるべきか」勘一の父が穏やかに語る言葉は『今』だからこそ真っ直ぐ心に響いてくる。これは『東京バンドワゴン』の原点。「My Blue Heaven」恋しい家こそ 私の青空。・・・連れ去られた子爵家夫妻の行方と令嬢に託された《箱》の謎をめぐるミステリー?いいえ。描かれているのは、サチと勘一のラブストーリーをはじめ、様々な形の愛。そして希望の歌。
2011/09/09
文庫フリーク@灯れ松明の火
大家族物語に深みが加わった感じで、この巻かなりLOVEです。五条辻咲智子というお名前だったのですか《動ぜずのサッちゃん―サチさん》それにしても若き勘一ときたら、見た目のごつさに反比例していい男すぎませんか。これまでの巻で、やたら調味料かけまくる味覚音痴のじいちゃんと思えば、脳あるがらっぱちは爪を隠すのですね。堀田家の歴史ご馳走さまです。こうなると、太陽のような中心的存在だったという秋実さんが気になります。続巻のどこかで描かれているのでしょうか。それもまた楽しみ、楽しみ♪
2011/07/25
感想・レビューをもっと見る