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追想五断章

追想五断章

追想五断章

作家
米澤穂信
出版社
集英社
発売日
2009-08-26
ISBN
9784087713046
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追想五断章 / 感想・レビュー

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acidrain

米澤さんの作品を初めて読んだ。古書店員の菅生が女性客の父の遺作を探す話だが、それぞれの小説には共通点があり、意図があり総てが揃った時、謎が繋がったところが面白かった。一つの真相は途中で気付いたが、真相がわかると悲しい展開でもあり父の親心がこもった話でもあるが最後の小説は自分が読解力がないからか上手くまとまった話に疑問が残った。登場人物にあまり魅力がないのに、これだけの深い話を展開する流れはすごい。最後の疑問は結局リドルにしたのかな?夢中にさせてくれたミステリーで楽しめました。

2013/01/07

文庫フリーク@灯れ松明の火

叶黒白の残した5つのリドルストーリー(結末を読者に委ねる小説)が魅力的でミスリード疑いつつ、主人公の探しあてる結末求めてしまう。父という人間を、真相を、知りたがる娘。父親の愛情は沈黙。娘が真実にたどり着かぬよう、沈黙に替えた誘導断章。無意識に現実逃避していた主人公が、目をそむけられない叶黒白の人生。対峙すべき自らの人生。全編通して感じるのは閉塞感。どんより曇った空のよう。希望感じるエピローグなのに、どんよりとした空が、僅かに明るくなった印象しか受けない不思議。読了後読み返す序章「わたしの夢」が別の顔。

2011/05/26

しろいるか

読者にその結末を委ねるリドルストーリー。亡くなった父が書いたその5つの作品を探す為、古書店の居候・芳光に依頼した可南子。彼女は5作品の結末だけを持っている。父は何のためにこの断章を書き遺したのか。依頼を受け調査する芳光も家庭の事情を抱えていて、その暗い印象が小説全体の雰囲気を醸し出す。高額な依頼金を払う可南子も単に父を偲ぶだけではないような・・。途中に挟まれる異国的な掌編は単独でも面白くひきこまれるし、小道具ふくめ緻密に練られた構成もさすが。ただストーリーの性質上あの序章の存在はどうかなと思う。

2011/07/04

ミナコ@灯れ松明の火

憂いを含んだ切なく後を引く余韻が言葉にならない。淡々と進んでいくのに、胸の底に少しずつ重たい石が落ちて溜まっていくよう。亡くなった父が残した5つのリドルストーリーに含まれた意味は、残された者たちに読んでほしい、でも読まれてほしくない、という矛盾を含んでいるように感じられて切なかった。米澤さんらしい、決してスッキリとは言えないラストにやるせなさ倍増。作中作のリドルストーリーも魅力的だった。

2011/11/30

takaC

読み物としては中中おもしろい。

2018/04/20

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