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青嵐の譜

青嵐の譜

青嵐の譜

作家
天野純希
出版社
集英社
発売日
2009-08-05
ISBN
9784087713114
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青嵐の譜 / 感想・レビュー

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あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

著者初読みです。鎌倉時代中期の元寇を名もない三人の若者の視点で描いた作品です。あまり馴染みのない出来事にもかかわらず、漫画チックで平易な筆致によりすらすらと苦労せずに読み終えることができました。今風の歴史小説という感じで決して悪くはないのですが、最後までさーっと流してしまった感が拭えず(失礼?)、心に引っ掛かるところはあまりなかったかも。ただ、人気のある作家のようですし、他の作品も試してみたいと思っています♪

2019/01/06

NAO

壱岐島の兄弟を主人公に、元の襲撃に苦しむ対馬壱岐九州の人々と、鎌倉幕府の無能さを描いた時代小説。元が再三にわたって使者を送ってきたにもかかわらず無視し続けたり、元の攻撃でさんざんな目に遭った対馬壱岐をはじめとする九州の御家人や武士たちに何の沙汰もしないなど、鎌倉幕府の無能ぶりはひどいものである。 結局、権力の一番上にいる者たちは、自国とはいえども遠く離れた地の悲惨さを実感することなどまったくない。彼らが本当に慌てふためくのは、自分の身が危うくなってからなのだから。 

2022/09/05

kosmos

鎌倉時代や元寇について学校で習った程度の知識しかなかったけど、読みやすくて面白い。高麗から流れ着いた麗花、商人の息子二郎、宋の血が流れる宗三郎。子供時代を共に過ごした3人が、別々の道を歩み、立場を変えてまた再会する。3人それぞれに感情移入してしまったので気持ちが忙しかったけど、最終的には鎌倉幕府がロクでもなくて元がとんでもなく強い、という所に落ち着いた。

2016/08/27

太陽

泥臭い人間模様がとてもよかった。正義も悪もない、時代に生きた名もない人たちの息吹が聞こえてくるようでした。「桃山ビートドライブ」は正直いまいちかな、と思っていたのですが、一作で一気に腕を伸ばした気がします。今後が楽しみな作家になりました。

2010/04/16

むつぞー

歴史の行く方は判っているけれど、その中でこの3人がどう生きていくのか、気になって一気読みしてしまいました。 そして彼らの事以外、いくつもの戦い、登場人物も多い割にそれぞれの思いや生き方がしっかりと描かれているので混乱もなく、物語に引き込まれまれたと言えましょう。 故郷や仲間を思う感情の強さ、だからこそ懸命な戦いであったのです。 そして生きていくからこその民の強さが重たい話に明るさを与えてくれているのではないでしょうか。そんな所も好きですね。 今後が楽しみな作家となりました。

2009/09/24

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