楊令伝 13 青冥の章
楊令伝 13 青冥の章 / 感想・レビュー
納間田 圭
闘いのさなか…梁山泊の街中。なんと当面の宿敵”岳飛”がたった三騎で梁山泊を見物に来た。それを…我らが”楊令”も三騎で堂々と迎えた。焚火を囲い袂を開ける両雄。煙で燻した猪肉を食しながら語り合う。鉄笛の音色が…バックグランドミュージック。三段に構えた歩兵は…前進しながら魚鱗の陣形に変えた。それから鮮やかに楔(くさび)形の錐行の陣になり、そして横列に拡がって鶴翼の陣で…迎え撃った。あの名刀”護国の剣”が折れてしまった…身体を貫いた。それは剣の意志だったのか?。
2024/01/23
榊原 香織
全15巻の13 旧梁山泊の生き残り、戴宗 色々不満ですっかり愚痴っぽくなっている。 特に若手、侯真が嫌いだ。 仲が悪い。 が、そいつを救うために命がけで走って伝令をする。 相変わらず嫌いなのだけれど。 いいシーンだ
2022/01/28
Y2K☮
梁山泊は梁山泊でいいし、南宋は南宋で、金は金でいいじゃないかと部外者は思う。領土を広げたりせず、互いを尊重し合って共存すればいいと。でも当事者になったら、やはり欲を出してしまうのかな。漢民族の土地を取り戻すという岳飛の抗金論は一見正しい様で、ひとつ間違うと危険な代物。開封府がエルサレムに見えなくもない。そこを指摘した花飛麟とのやり合いは著者の葛藤か。そして心の隙を突かれた男が一人、暗黒面に堕ちようとしている。目を覚ませ。出世したくて梁山泊に入ったわけじゃないだろう? 仕事に貴賤の差などない。皆必要なんだ。
2018/01/01
浅見ヨシヒロ
長いこと梁山泊側の視点に立って前作から読んできているから、岳飛と張俊が金軍や梁山泊相手に敗北する様は嬉しかった。 他の方も仰っていますが、楊令と岳飛が一緒に梁山泊領内で語り合うシーンは一番印象に残っていますね、私も。
2014/09/05
さよちゃん
天下統一を主張する戴宗が酔って泣きながら、楊令に代わる頭領がいないと嘆く。呉用には人望がない、公孫勝は暗い、史進はいまだに小僧、武松は腕をなくして馬鹿になった、李俊は天下のことなんて考えてない。人材豊富な梁山泊でもそんなもの。扈三娘が死んでから暗かった花飛麟を、秦容は牛をねだって笑わせる。秦容、いいキャラです。岳飛は民の叛乱にあい傷心旅行をなぜか梁山泊で。楊令と非公式会談。でも結局、南宋に合流。味方にはならず、残念。呉用と宣賛の覆面コンビがおかしい。覆面をとって梁山泊の覚悟を力説するとか、どんな新技ですか
2013/02/17
感想・レビューをもっと見る