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いねむり先生

いねむり先生

いねむり先生

作家
伊集院静
出版社
集英社
発売日
2011-04-05
ISBN
9784087714012
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いねむり先生 / 感想・レビュー

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やも

先日読んだ某作家さんが、この話の【いねむり先生】のモデルになっているそう!気になったので読んでみた。どこがどうって言えばいいのか分からないけど、ムンムン漂う人たらしな空気の先生。主人公の、なんだか無性に惹かれる先生への思慕が可愛くて…。誰かと一緒にいる、いたいって、損得や施しではないね。好きに理由なんてないんだよ。幽霊でいいからまた会いたい、のラストには目がうるっ。私も夢の中だけでいいから会いたい人がいるもの。

2024/08/08

さと

伊集院氏の歴史の一コマを見せてもらった気がした。彼が書き続けるのは、先生と出会って自分自身の中に才能を見出したからというより壊れた自分を語り続けていいくことで生きる強さを見出したから そんな気がした。格好よくまとめようとか同情や憐憫を求めない潔さが 私が彼の作品を好む大きな理由だと改めて知った。

2015/01/22

メタボン

☆☆☆★ かけがえのない人を突然亡くした悲しみはその人にしかわからない。そしてその悲しみがゆえに、時に自分が壊れてしまう。そんなつらい時期に、ただ笑顔で寄り添ってくれる人がいるだけで、どんなにか救いになるだろう。色川氏と伊集院氏にどのような交流があったかは知らないが、じんわりとした優しい気分になれた。「旅打ち」も良いものなのだろうな。

2017/10/12

lonesome

人生、出逢いは巡り合わせ、めぐり逢いだなあと思う。先生がサブローくんサブローくんと友達として接してくれたことによってサブローが救われていったように、逆に先生もサブローに救われていただろう。民宿の主人とのやり取りとか、込み上げてくる場面が度々あって、残念ながら自分は色川武大先生の動いてる姿を拝見したことはないけれどその画が目に浮かぶようだった。作品からだけでなしに実際のその人の人柄に触れて人生の師匠と思える人と出逢えたならどんなに幸運なことだろう。

2015/12/23

Y2K☮

直木賞作家・色川武大さんとの交友を描いた自伝的小説。色川さんといえば別名義で「麻雀放浪記」を著したギャンブル界のカリスマにして純文学の書き手。なのに謙虚で当たりが柔らかい。内側に重い苦悩を抱えていても全てを包み込み、みんなの心を安らかにしてくれる存在。Iさん(井上陽水?)が評した通りの「ごく普通の神さま」にして人生の達人でもあると感じた。才能がないと頑なに小説執筆を拒むサブローになんとか書かせようとする周囲の控え目な気配りも胸に染みる。著者はのちに直木賞を獲った。やってやれないことはない。なるようになれ。

2022/07/06

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