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母のはなし

母のはなし

母のはなし

作家
群ようこ
出版社
集英社
発売日
2011-06-24
ISBN
9784087714067
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母のはなし / 感想・レビュー

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モルク

群さんが、母娘関係が良くないと他の著書で述べていたので、そのちぐはぐな関係を面白おかしく書いてある本かなと思い手に取ったが、母ハルエさんの生い立ちから夫(群さんの父)のこと、年老いていくまでの姿が描かれている。ダメ夫のもと、気丈に子育てをし、その後仕事も始め明るく積極的なハルエさん。それが年取る毎に悪い面が強調されてくる。まるで私の母を見ているようだった。自信家で気位が高いので人を見下し、注意してもそれが理解できない。ハルエさんの浪費の数々の尻拭いをしてこられた群さんの心の広さにおそれいった。

2020/04/10

ちゃとら

【図書館本】群さんは数冊読んでいるが、この本は雰囲気がまるで違った。群さん自身の母を描いているとの事。子供時代はおとなしく、妹想いの真面目な少女。結婚後は生活費を必要な時にしかくれないケチで偏屈な夫に苦労した母。群さんが作家になってからの娘へのタカリ方が半端無い。着物をはじめ次々に。弟と母で購入した家。群さんは貯金も保険も解約し借金をしたその家に彼女の部屋は無かった。それでも倒れた母を介護して家族でいる。人の豹変は怖い。家族の絆って何?重かった。

2020/11/17

taiko

昭和を生きるハルエの人生。 群さんのお母様がモデルのほぼ実話、ということなのでしょう。 お年を召してからはかなり強烈なキャラとなり、群さんご本人もご苦労されている様子。 でも、私は愛溢れる小説だなと思いました。 お母様が苦労してきた時代があっての晩年で、そこを娘である群さんが語り続けたことにその想いがあるのかなと。 苦労してきたんだもの、今幸せならいいじゃない、 と言ってあげられるようなお姿かなと思いました。 でも、それは人事だから。 自分の親だったらそうはいかないかな? 楽しいお話でした。

2017/08/22

風眠

これは実話なのだろう。母・ハルエの幼少期から始まり、結婚した旦那がありえないダメ男で、子どもが生まれ、子どもたちが成人するまで離婚はしないと我慢を重ねたハルエ。離婚後、抑圧されてきたものから開放され、結果、毒母になってしまう。旦那とお金で苦労してきた反動から、作家として成功した娘にたかる。そこに弟も便乗する。最悪だ。「血の繋がり」という逃れられない事実、母や弟から逃れたいと思う一方で、断ち切ることができない苦しさ。自分という箱、その中身なんて簡単に入れ替わってしまう、人間の弱さについて考えさせられた。

2014/03/21

nyanco

やっぱりかぁ…。群さんのお母様のお話だろうと思ってはいましたが… 前半の少女時代から結婚を夢見る頃、まではノスタルジックな昭和の香りも楽しく読みました。でもやっぱり、お父様が登場してからは、やっぱり…でした。自分勝手な父親に振り回されながらも子供たちのことを思う母として読めば、まだ読めたのですが、やはりお母様の浪費癖の話になってからは、どうにも胃がムカムカして… 群さんのお母様の浪費癖、お着物の話も、一億円御殿の話もエッセイで読んでいたので、結局、そのまんま。続→

2011/07/28

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