共喰い
共喰い / 感想・レビュー
ミカママ
初読み作家さん。まずは作家さんのプロフィールを読んで驚く。工業高校出身なのね。地方の工業高の生徒ってヤンキー入って、本なんて読まないイメージだったので、それがまさか書くほうにまわるとは。って失礼、私の勝手なイメージですけど。いやー結論を言うと、私は好きです、この作家さん。全体に流れる静けさが。文章がちょっと固いような気もしますけど。芥川賞をとった表題作よりも、私は「第三紀層の魚」のほうが好き。主人公のボクと大人たちの心の交流がめちゃよかった。これからも機会があったら読みます、彼の作品。
2013/09/30
遥かなる想い
第146回(平成23年度下半期)芥川賞受賞作。 自分ではどうしようもできない血の繋がりを 描く。大阪弁が哀しい。宮本輝のデビューのころに作品に似て映画にしたらモノクロだろうか。それにしてもなぜ今の時代にこの小説なのか..という疑問は残る。
2013/02/18
zero1
芥川賞受賞作を何度目かの再読。舞台は昭和63年。河口に近い街に住む17歳の遠馬は父とその愛人の三人暮らし。父は女性に暴力をふるうが、自分も恋人の千種にそうしてしまうのではないかと恐れを持つ。未来への展望がない中、性と暴力の衝動に悩む。そして大雨の中、結末が。80ページに満たない短編ながら、「自分の足音においかけられた」や「空気を青黒く突き刺している松林」など表現はまさに純文学。小説を読み慣れている方なら、書けそうでいて書けないことに気がつくはず。
2019/06/30
団塊シニア
男の暴力に向き合う女性達が存在感がり魅力的である。二人の母を持つ主人公、父との関係、セックス、筆者の構成の上手さもあり一気に読めます。
2012/02/16
kaizen@名古屋de朝活読書会
芥川賞】共喰い、第三紀層の魚の2本立て。すばる2011年10月、2010年12月掲載。共喰いが芥川賞。どちらも釣りなどの魚の話題が出てくる。山口県出身。やや暗い。共喰いという現象自体が暗いので仕方ないか
2013/07/23
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