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あとは泣くだけ

あとは泣くだけ

あとは泣くだけ

作家
加藤千恵
出版社
集英社
発売日
2012-09-05
ISBN
9784087714739
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あとは泣くだけ / 感想・レビュー

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あも

触れられない光/おぼえていることもある/被害者たち/あの頃の天使/呪文みたいな/恐れるもの/先生、の6編。婚約指輪といったアイテムから、懐かしいたまごっち、他人から見れば何でもないボールペン…忘れられない大切な人から貰ったそれらは、その人への想いと記憶が結びつくことで特別なアイテムになる。良かったものもあり、そこまで響かなかった話もあるが、読者によってあーこれは、と思える話が一つはあるのではないだろうか。表題のままの短編はないが全体に通じる良いタイトル。続く下の句を当てるならば『なのに泣けない』だろうか。

2012/12/02

うしこ@灯れ松明の火(文庫フリークさんに賛同)

大切な人からもらった「贈り物」。もらった時はあれほど煌めいていたのに、どうして忘れていたのだろう。「贈り物」を巡る短編集全7話。深夜2時に部屋の片付けをしていて4年前にもらった白いたまごっちを発見した「あの頃の天使」。押入れの整理をしていて3種類の石でできたブレスレットが出てきた「呪文みたいな」。この二つの話が好き。思春期ならではの葛藤や思いが詰まっていて、読了後はちょっとホロ苦い気持ちになりました。どの話もサラリと読めて面白かったです。いくえみ綾さんの表紙絵が話の雰囲気にピッタリでステキでした。★★★

2013/06/16

優希

どうしようもなく切なくなる短編集でした。贈り物をガジェットに浮かび上がる終わった恋の思い出。かつて好きだった人からの贈り物を見つけるけれど、決して捨てることはできないでしょう。思い出すと辛くなるけれどどれも大切な恋の思い出と共に存在しているんですよね。どの話もこれから先が見えるような雰囲気ですが、あとは泣くだけ、なんでしょうね。とても愛しい世界。泣いた後はきっと前に向かって歩いていけると信じています。

2015/03/22

今回もどんよりさせていただきました。しかしやはり彼女の作品は読んでしまうという不思議な魅力たっぷりです。いつもはどんよりする主人公の心情に共感することが多いですが今回の作品は案外共感出来ず時にイラっとくるようなキャラもいたり、男性目線(主人公)の作品もありと珍しく感じました。『あのころの天使』が可愛いウブな青春モノで良かったです!DV男との交際って心では無理と思うけど実際はあんなふうに抜けられないのでしょうか。。

2013/05/05

ゆき

あの時はあんなにも好きで仕方なかったのに失って時間が経って忘れていた思い出。「贈り物」をきっかけに失った昔の恋を思い出す切ない恋の物語。「あの頃の天使」と「先生、」が良かったです。

2016/04/14

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