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野武士、西へ 二年間の散歩

野武士、西へ 二年間の散歩

野武士、西へ 二年間の散歩

作家
久住昌之
出版社
集英社
発売日
2013-08-05
ISBN
9784087714845
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野武士、西へ 二年間の散歩 / 感想・レビュー

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つくよみ

★★☆ 著者が、神保町から大阪へ向けて、2年間かけて散歩感覚で踏破した模様を描いた作品。歩ける所まで歩いたら、電車で帰り、次に前回行った所まで電車で行って、また歩く。の繰り返しで、西へ。道中の、名所旧跡観光地、全スルー。飯も、腹が空いたときに手近な店でサッと食い、お腹がくちたらズバっと出す。そんな野武士的な(小さな事に拘らない)道中を、飾らない文体でさらっと描写。じわじわと楽しい作品だった。少し残念だったのは「散歩」と言う割りに、先を急ぐ描写が多かった事。もっと余裕のある散歩なら、もっと楽しく読めたはず。

2013/10/03

どんぐり

東京の神保町から大阪城まで2年間にわたる散歩を雑誌掲載した紀行文。東海道五十三次、行けるところまで行って電車で東京へ帰ってくる。次にまたそこまで行って、続きを散歩する。毎回、地図を見ないで歩き、終電が近づいたら、最寄りの駅から電車で帰る。途中でビールを飲んでウマイものを食べてという散歩だ。散歩での危機は、突然の便意。どこにでもあると思うな、コンビニとトイレ。車谷長吉が記した『四国八十八ヶ所感情巡礼』を思い出した。生理現象だから仕方がないと思うが、野糞はやっぱり最後の手段だよな。

2014/10/05

ホークス

日本橋から大阪へ月一で歩き継ぐ。著者らしい機知、含羞、芸術感覚が楽しい道中記。野武士を気取り、誰も見てないのに色々やせ我慢してるつもりなのがダンディズムのパロディーみたいで恥ずかしい。地図を持たずに歩くので、大体は何とかなるものの、失敗すると滑稽で侘しい。もう少し先までと力んだ末、道に迷ったり山で夜を迎える事も。でも一人で歩くからこそ、生の風土に触れ、土地の人に出会える。農家のおっちゃんに風格を感じ「人の顔に刻々と彫り込まれていく歳月にウソはつけない」と思う所などは、ちょっと野武士らしかった。

2017/08/14

Norico

作者がオフの日に、東京ー大阪、東海道をコマ切れに歩いて旅した記録。地図も見ない、事前の下調べもしないで、本当に大阪まで辿り着けるもんですね。まあ最後はスマホ頼ったりしちゃいましたが(笑)なんか、オトナの遊びだなーと思って、楽しく読みました。さすが孤独のグルメの作者さんだけあって、出てくる食べ物の描写が良かったです!美味しいもの、そうでないもの、食べられなかった悔しさ。人間、食べて元気になりますね。

2014/06/23

いくら

名古屋以降の道順が不服。私だったら岐阜に行って琵琶湖に出て京へのぼるのに。野武士はなかなか自己完結な男だった。

2014/06/16

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