ソウルメイト
ソウルメイト / 感想・レビュー
じいじ
「ソウルメイト=魂の伴侶」。愛犬と家族の絆の物語です。歳とともに涙腺が固くなっているはずなのに、完膚なきまでにやられました。七つの犬種で紡ぐ短篇集。どの話も愛おしく温かくて、ほのぼのとした読み心地のお話。とりわけ、最後の大型犬マウンテン・ドッグの話は圧巻で涙腺決壊です。愛犬の突然のガン発病で余命を知る、さざ波に揺れる夫婦の不穏な関係などは吹き飛ばしてしまう迫力の感動作です。愛犬の笑顔を目の当たりに体験したくなりました。
2017/11/24
のっち♬
「犬は人間の魂の伴侶だ。人は犬をよく理解し、犬も人をよく理解する。他の種族間には存在しえない深い絆を持つ」犬と人間の絆を描いた短編集。『犬の十戒』にはじまり、どの話からも犬に寄せた深い愛情や敬意がストレートに伝わってくる。家族に去られた孤独な男にそっと寄り添ったり、恋のキューピットになったり、夫婦仲を取り持ったりと人間同士の絆にも絡むあたたかい話が並ぶが、最後の『バーニーズ・マウンテン・ドッグ』は闘病生活を描いた体験記で、衰弱していく犬の描写は迫真。ノワール作家で知られる著者の別の一面が垣間見れる一冊。
2020/08/22
けい
犬と人とが家族として存在し、その在り様を7編の短編で描いていく短編集。全ての短編が違う種類の犬達で構成され、その特徴に応じて各章が構成されており、時にやさしく、時に厳しく接しあう家族(群れ)の特徴が描きこまれています。表題のソウルメイト(魂の伴侶)は文章中でただ一度しか使われない言葉ですが、この一言が心に残る作品でした。
2013/12/04
ダミアン4号
思い返せば私の人生、ずっとワンコがそばに居てくれている。この物語の様な感動的な出来事があった訳ではないけれど…今も我が家には当然の様にワンコがいる。愛しい愛しい天使…この子の為なら残りの寿命の全てを差し出したってかまわない…でも子供の頃は今ほど可愛く感じなかった。憎たらしいと感じた事もあったと思う。でも今、これほどに愛おしいと思えるのは…いつでもそばに“魂で語りかけてくる友達”がいたから…そんな風に思う。チワワ、ボルゾイ、柴、コーギー、シェパード、ジャック・ラッセル・テリア、バーニーズ・マウンテン・ドッグ
2020/01/16
ひらちゃん
僕が私が、あなたの家族なんだよ!って全身で語ってくれる犬。嬉しい時はちゃんと笑うし、悲しいときはしょぼんとするし。そしていつでも待っている。最期までキチンと付き合う気持ちがない人は絶対に飼って欲しくない。いつかは来る、別れがなければと思ってしまうけど。それまで精一杯楽しもう。涙なしには読めませんが、幸せな日々を一緒に過ごして行きたい。改めてそう思いました。
2018/07/17
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